交差点をコンパクト化して、交通事故を減らす試みを、年内中に東京の表参道交差点をはじめ、 東京都内で7〜8箇所で行うとのこと。先がけて交差点のコンパクト化が行われているところでは、事故が減る効果が出ており、 この試みでも効果が期待されています。
仕掛けは、ドライバーから交差点が小さく見えるようにし、また四隅のカーブを小さくして曲りにくくすることで、 ドライバーにスピードダウンや慎重な運転を促すというもの。注意深く運転するように仕向けて、交通事故を少なくしよう、 という趣旨ですね。
交通事故を少なくする、という視点からのアプローチですが、車の通行をしやすくする、 という道路設計のアプローチとは逆ですね。実際に交差点をコンパクト化すると、渋滞問題との兼合いが出てくるだろうから、 事故を減らすためには、今紹介されているコンパクト化とはまた別に、渋滞を緩和しつつ事故も少なくできる、 というような方法を考える必要があるかも知れません。
コンパクト化の効果が認められれば、交差点設計の考え方が変るかも知れませんね。 そこまで至るには長い時間が必要だとは思いますが。
asahi.com
事故防止に「狭い交差点」 コンパクト化で交通事故減
2007年05月23日17時51分
道を広げるのではなく、交差点を小さく見せることで交通事故を減らそうという試みが、 東京都港区の表参道交差点でこの夏始まる。交差点を狭く感じさせたほうが運転者は慎重になる、という心理を利用する。 国土交通省関東地方整備局によると、こうした取り組みが広がりつつあるという。
幅40メートルで8車線の青山通り(国道246号)と、6車線の表参道(都道413号) が交わる表参道交差点。トラックや車が頻繁に行き交う。周辺にカフェやショップが並び、人通りも多い。
ここでは年平均22件の死傷事故が起きる。同整備局によると、 交差点内の車の走行距離あたりの事故発生率は、都内の平均の7倍以上。右折する車と対向車の衝突や、 左折しようとした際に歩行者と接触する事故などが目立つという。
そこで同整備局が進めるのが「交差点のコンパクト化」だ。 停止線と横断歩道を塗り直して交差点の中心側にずらし、横断歩道に囲まれた部分を小さくする。 交差点の四隅は緩やかなカーブとなっているが、コンクリートの縁石を道路側に出し、鋭角に近づける。幅約1. 5メートルの中央分離帯を数十センチ削り、右折レーンを右方向にずらし対向車を見えやすくする工夫もする。
青信号で交差点に走り込もうとする運転者は、視界の中の交差点が若干小さく見えることで、 より慎重になり、スピードも落とす――そんな効果に期待する。
従来は、渋滞解消のため、道路改修の際などには交差点をより大きく造る傾向があった。 コンパクト化のアイデアは30年ほど前から紹介されていたが、広がりを見せているのはここ数年。 3年前実施された東京都八王子市の国道16号の万町交差点では、年5、 6件あった事故発生数が2件程度に減るなど効果も上がっている。
工費が比較的安く済むことも、普及の後押しをしているようだ。今年度は都内でほかに、 駒沢大学駅前交差点(世田谷区)や北千住交差点(足立区)など7カ所で進められる。
都市交通が専門の久保田尚・埼玉大学工学部教授は「交差点が大きいとスピードを出したまま曲がり、 心理的にその先もそのままのスピードで進めるような気がしてしまう。巻き込み部分が鋭角になるなど交差点が小さいと、 ブレーキを踏んで歩行者に注意しながら進む」と説明する。
表参道交差点では早ければ7月に着工し、年内の完成を目指す。



