産経のサイトで見たのは、世界の鉄道市場が17兆円市場であり、日本の高い鉄道技術で市場に打って出るために、「国際規格」の取得を進める動きがはじまっているというニュース。
「国際規格」は、WTOで各国の公的機関が製品を購入する際には、この規格の取得が必要だとのこと。
日本国内では鉄道関係の需要はそう望めませんが、海外ではそうでもなく、アメリカがグリーンニューディールの一環として高速鉄道網の整備を打ち出すなど、活況だそうです。
そんな状況の中で、ようやくこれから国際規格の取得を進めよう、というのは「出遅れ」を意味しているようです。
しかし、国内は高速道路を無料化しようか、という方向もあり、交通手段として競合する鉄道にとっては厳しい環境になっていくでしょうから、海外に向けた動きは必要不可欠とも言えますね。
新幹線やリニアモーターなど、世界有数の技術を誇る日本。これにあわせ、同じく国内が厳しい環境になると思われる建設業界も、鉄道のインフラ整備技術として、さらに海外に進出する方向を目指さないといけないでしょうね。
国情は違いますが、交通手段は自動車をより主流にしよう、という勢いの日本と、片や環境対策を利用した経済政策の一部として鉄道網計画を進めようというアメリカ。全く違う方向性で進もうとしているようです。
産経ニュース
17兆円鉄道市場に乗り遅れるな 鉄道総研に準備室
2009.9.13 20:47
17兆円とされる世界の鉄道市場に技術を採用されるために必要な「国際規格」の取得を進めようと、JR系のシンクタンク、鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)が「鉄道国際規格センター準備室」を発足させた。国内の鉄道市場は飽和状態だが、海外では米オバマ政権が総額80億ドル(約7680億円)の高速鉄道網整備計画を打ち出すなど活況を呈する。日本は技術力が高いだけに、世界市場に乗り遅れないよう必死だ。(森本充)
「乗り心地はとても良かった」。12日に来日した米インディアナ州のダニエルズ知事は、東京−宇都宮間の東北新幹線に乗車した印象について、そう語った。
オバマ政権が掲げる景気対策と環境対策を両立させる「グリーンニューディール政策」の一環として打ち出された高速鉄道計画で、米国各地の関係者が新幹線を視察するために、続々と来日している。15日にはイリノイ州の商務長官が、16日にはウィスコンシン州の知事も来日し、新幹線司令所などを視察するという。
活況を帯びる世界の鉄道市場。そこに参入するには「国際規格」の取得が必要になる。鉄道全般の技術や安全性を研究している鉄道総研に、国際規格に特化した準備室を設けることで、今後、鉄道関連の製品メーカーが規格を取得する際の手助けをしていく方針だ。
国際規格は、1995年(平成7年)の世界貿易機関(WTO)発足で誕生。各国の公的機関が製品を購入する際、製品にこの規格の取得を義務付けたのだ。
日本の鉄道業界は国際規格に対する意識が低かった。業界が認識不足を痛感したのが、平成13年にJR東日本が導入し、広く普及したICカード「Suica(スイカ)」だった。
導入前の12年夏、米国系通信会社が「Suicaは国際規格ではない」とWTOに訴えた。Suicaは国際規格を取得していなかった。この米国系通信会社は、一世代前のシステムを取り入れたICカードを売り出して国際規格を申請しており、その製品を使うべきだと主張したのだ。
JR東は混乱し、一時は導入断念も検討したが、米国系通信会社も国際規格の申請だけで、取得には至っていないという理由でSuica導入は認められ、その後申請を経て、国際規格になった。苦い経験だ。
国際規格への意識が高いのは欧州連合(EU)。電圧の違いで客車を引く車両を国境をまたぐ度に交換するなど、加盟国間で違うシステムの統一を進めた。メーカーは統一を盾に輸出攻勢をかけ、国際規格申請も格段に増えている。
それでも、日本の新幹線やリニアなどの最先端技術は世界有数だ。日本の電車の多くは1067ミリのレール幅を採用しているが、新幹線だけは、世界の多くの国のレール幅と同じ1435ミリという利点もある。米国の高速鉄道計画は、新幹線を世界に売り込む格好の機会となる。準備室の長沢広樹室長は「海外展開は生き残りをかけた戦いになる。確かな技術も規格に選ばれなければ無駄だ。EUに遅れたが、日本も取得を進めたい」と意気込む。



