福岡市営地下鉄に、七隈線という赤字に苦しむ路線があるそうですが、需要予測が甘かったと反省し、 その収支の予測を大幅に見直して発表したそうです。
累積赤字が解消するのが2069年と60年後、単年度黒字の見込みは2029年で20年後とのこと。
見通しが甘かったと「反省した」のは良かったかも知れませんが、今では、造ってしまったものは仕方がない、 という思考でないといけないのはつらいところ。
昨今の自治体の財政事情を考えると、もし当初からこんな見通しなら、 路線自体が建設されていなかった可能性が高いと思いますね。黒字化にこれだけ長期間かかるのなら、民間なら、 それは相当な体力のある企業でないと不可能でしょう。
この不可能を可能にするのが公共事業の面目、とも言えますね。やはり国家百年の大計、 ロングスパンで物事は考えないといけませんね(苦笑)
福岡に限らず、赤字の地下鉄路線は各地にあるので、いくら時間がかかっても、 黒字の見通しが出せるだけまだマシなのかもしれません。しかし、「見通し」はあくまで予想でしかありません。 現実はどう動くのか。
asahi.com
福岡市営地下鉄七隈線 赤字解消、2069年に先送り
2009年3月13日17時15分
利用客が低迷している福岡市営地下鉄七隈線(橋本―天神南駅)について、市は13日、 26年度と予測していた累積赤字の解消時期を大幅に見直し、43年後の69年度に先送りする収支見通しを示した。 この日の市議会で明らかにした。15年度としていた単年度黒字の達成時期も、29年度に見直す。市は 「需要予測が甘かった」と認め、「厳しい現状を反映させた」と説明している。
七隈線は、総事業費2811億円をかけて05年2月に開業。当初は1日11万人程度が利用し、 10年後の15年度には単年度黒字に転換する計画だった。だが、乗客数は08年度でも6万人にとどまり、 07年度決算では七隈線の単年度収支は61億円の赤字を計上。市は計画の見直しを進めていた。
利用客の低迷について、市は「路線が地域に定着するのに時間がかかり、沿線の住宅開発も予想より進んでいない。 需要予測が甘かった」と分析。新たな収支見通しでは、 11万8千人としていた09年度の1日平均の乗客数見込みを6万5千人に修正。その後は微増し、 ピーク時の33年度には9万1千人に達するとした。これまでの計画では、 ピーク時は34年度で15万3千人と予測していた。
七隈線以外の空港線、箱崎線はすでに単年度黒字を達成しており、 3路線の合算では40年度に累積赤字を解消する見通しという。
08年度に予定していた料金値上げは見送っている。




宮城県の仙台市にもやっかいな地下鉄がありまして、おそらく相当に深刻でしょうね。今度、もう1本出来るのですが、宮城県の財政破綻が近付くだけではないか?と不安です。
こんな↓↓↓記事もありますので・・・
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/03/20090313t11033.htm
大阪府の財政も危機的ですが、宮城県も危機なのですね。この件はニュースで見ましたよ。
仙台市の地下鉄は、仙台市のものなので、県とは関係が無さそうです。
しかし、赤字続きでは市の財政に影響が出てくるでしょうね。
経常損益で18億円/年の赤字、累損は2473億円という状況です。
そもそも減価償却費と利息が営業損益を超えている状況・・・。
地下鉄のような公共交通インフラは、地域における経済効果や、
それに波及する税収増などの効果も考えるべきだと私は考えています。
JRを含む民間の鉄道会社も駅を拠点とした商業や開発など、
鉄道以外の事業にも力を入れています。
「国家百年の計」という成長へのグランドデザインを明確化しないといけないですね。
ただ、自治体のF/Sは民間企業に身を置く身としては甘過ぎのような・・・。
>地下鉄のような公共交通インフラは...
高速道路でも同じ話がありますが、インフラ単独ではなく、周辺に与える経済効果も考慮すべきだ、という点は私も同感です。
そういう波及効果をふまえて、あえて行うのが公共事業ですが、自治体の破綻が現実になってきている昨今、やはり単独での採算性も考えなければ立ちゆかない状況だと思います。
(採算性のみにこだわってもいけませんが)
>「国家百年の計」という成長へのグランドデザインを明確化しないといけないですね。
これが一番難しいのではないでしょうか。
どの自治体も、街をどうしていくか、という基本計画を持っているはずです。
その中で、総花的にいろいろと目指しているがゆえに、甘い見通しで赤字事業を行ってしまうという面があるのだろうと思います。