東京・渋谷に宮下公園という公園があり、そのネーミングライツビジネス、 命名権商売でちょっとした反発が起きているそうです。
その公園は、近年の改修により、1Fが駐車場で2Fが公園というちょっと変ったスタイルだそうです。 面積が1.8haほどあるということですから、都市部ではある程度まとまったオープンスペースといえるでしょう。
ここに、ナイキが出てきて、スケートボード場やオープンカフェを新たにつくる計画だそうです。公園を柵で覆い、 夜間は施錠する(出入りできない?)ことになるようです。「ナイキ公園」計画といったところでしょう。
ここまでするのなら、命名権だけでなく公園自体までもナイキが買い取る、という状況のようにも思えます。自治体も、 商売っ気を出すのなら、命名権だけでなく、いっそ土地ごと売却してしまったらどうでしょうか? それの方がすっきりするのではないでしょうか。
自治体が絡んだ命名権ビジネスが最近多くなってきていますが、個人的には抵抗を感じるものもありますね。 プロスポーツを開催するような施設なら、事例が増えたせいかそれほど違和感もありませんが、 公園というオープンスペースに一企業名をかぶせるというのは、抵抗があります。これも事例が増えてきたら、 抵抗が無くなってしまうのかも知れませんが・・・・
しかし、あまりに命名権ビジネスが隆盛になると、公共スペースへの「思い」「愛着」 といったものが薄れていくのではないか、という危惧を感じますね。
数年ごとに名前が変ったりする場所に、人は思い入れを持続けることができるのだろうか、という疑問があります。 思いを残せないような場所を良くしよう、と考えるだろうか?「まちづくり」の原動力が失われるのではないか?これは将来、 問題化するような気がします。
なお、この「ナイキ公園」に反発する団体があり、サイト(ブログ)もあります。反対理由として、 これまで無料・自由に使えた公共スペースが有料化され、利用者もスポーツ愛好者のみに限定される、というのは、 これまで公園をよく利用してきた人たちの意見として納得できるものですね。
もうひとつ、ホームレスの行き場が無くなる、ということも挙げられていますが、 これはちょっと理由にならないでしょうね。公園を占拠しているのは合法なのかどうか?
引用した産経ニュースは、このホームレス支援の観点が主で反対している、ととれる記事です。ホームレスvsナイキ・ 渋谷区といった構図を描いているのでしょうか。
問題の本質は、公共スペースとしての公園のあり方が問われている、ということだと思いますが。
産経ニュース
渋谷に“ナイキ公園”誕生か 反発の声も
2008.9.11 08:39
スポーツ用品大手のナイキジャパンが、東京・渋谷にある宮下公園のリニューアルに意欲を見せている。 既に公園の命名権買い取りを区側に打診。区議会で承認され次第、本年度中に改修に着手し、レジャー・ スポーツ施設化を目指す。しかし「施錠し夜間は人の出入りを締め出す」との方針で、反発の声も出ている。
宮下公園は1階が駐車場、コンクリートの上に土盛りした2階部分に樹木を配した独特の“空中庭園” スタイルが特徴。山手線と明治通りに挟まれた縦長型で、庭園部分は約1万800平方メートル。渋谷駅から徒歩約5分。 公園内にスケートボード場やオープンカフェなどを新設する計画だ。
一方、宮下公園に寝泊まりするホームレスの支援者らによる「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」が、 区の担当者に説明を求めたところ「公園を柵で覆い、夜間は施錠する」と告げられた。守る会のメンバーは 「利用者がスポーツ愛好家に限られ、行き場のないホームレスは追い出される。なぜ営利目的の企業論理が優先されるのか」 と憤っている。



