ここ最近、連日にわたって硫化水素による自殺のニュースが流れている。毎日、
日本のどこかで誰かが硫化水素を発生させ、自殺の手段としていて、昨日などは自宅ではなく、
宿泊先と見られるホテルで自殺を図るものまで現れた。
一時期、練炭自殺が多かったが、硫化水素の場合に問題となるのは、
同居している家族や近隣の人達にも被害が及ぶ可能性があることだ。マンションなどの集合住宅で起きれば、
影響を避けるために大勢の住民が避難するという事態になる。とんでもなく迷惑である。
これでは、自殺ではなく、無理心中もどきになってしまう。部屋の目張りや「有毒ガス発生中」
の張紙をやったところで、周囲を混乱に陥れ、場合によっては犠牲者を出す、というようなことでは、やっていることは
「毒ガステロ」とそう変らないのではないか。
某国の食品が危険、水や空気も汚染されて危険だ、などと言っている一方、
知らぬうちに近所の家から毒ガスが流れてきて命が危ない、という国も恐ろしい。
自分が生きる国であるだけに恥ずかしいものがある。
防止手段として、知らぬが仏ということであろうか、
硫化水素の生成情報を流すサイトのページ削除と言った動きがあるようだ。しかし、全てを消し去ることは不可能であり、
いたちごっこに終始する可能性は高い。
発生源となるものの販売禁止、あるいは硫化水素を出さない代替品の開発、というのも難しいのではないか。
可能性はよくわからないが、危険性を認識しながらも、以前から販売が続けられているので、
少なくとも短時日では無理だと思われる。
現在は「流行」とでも言える過熱した状態と思われるので、やがては熱が冷め、硫化水素による自殺者が減少する、
という「時間が解決する」という対策ぐらいしか思い浮ばない。あるいは、硫化水素に代って周囲に影響を及す事無く、
なおかつ安楽に死ねる自殺手段が紹介される、というさらに消極的な展開など・・・・
そもそも、自殺者がいなくなれば良いわけだが、現在の社会状況においては非現実的。
なかなか有効な解決策が見いだせない、難しい問題。
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