四川省大地震に対する追加支援の要請が、中国から日本に対してあったそうです。 北京などから被災地へ向け支援物資を空輸して欲しい、ということだそうですが、その任務につくのが 「自衛隊であってもかまわない」とのこと。日本政府は慎重に判断をしているそうです。
中国としては思い切った要請をしてきたものですね。既に米軍の輸送機2機が、 支援物資の空輸のために成都に到着しているとのことなので、他国の軍隊による支援の受入れもやぶさかではない様子ですね。 被災規模が相当に大きいようなので、もうメンツだの何だのにこだわっていられない状態なのでしょうか。
被災者の救援という人道目的のため、自衛隊が中国に赴くという活動自体はかまわないと思いますが、問題は、 旧日本軍以来、中国に行っていない日本の軍隊が(軍隊ではなく自衛隊、というべきか)中国に行くことによって、 中国と日本双方の、国民感情や政治、外交にどんな刺激がなされるのか、ということですね。
仮に自衛隊が中国行ったとして、あちらが期待するような働きが出来なかった場合、あらぬ批判を受けたり、 反日感情がより高まるといったリスクも考慮して判断する必要がありますね。もともと反日感情は高いのだから、 多少上がったところでどうってこともない・・・・という考え方もあるかもしれないけれど。
任務としては、民間機を使うよりは自衛隊の方が向いていると思われますが・・・いずれにしても、 難しい判断をせまられますね。
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[中国] 四川省大地震
2008.05.30 12:45追記
自衛隊の派遣は見送り、民間機をチャーターすることになったそうです。中国の国民感情に配慮した、ということのようですが、まあ、無難な選択をした、ということですね。
中国に自衛隊を派遣するのが目的ではないし、支援活動がなされるのだからこれはこれで正解といえるでしょう。
産経ニュース
四川大地震 中国が自衛隊受け入れを表明 日本側は慎重に検討
2008.5.28 14:59
中国・四川大地震で中国政府が27日、日本政府に対し追加支援を要請し、その際に 「自衛隊であっても構わない」として、自衛隊の受け入れを表明してきたことが28日分かった。 複数の政府関係者が明らかにした。関係者によると、中国側は現地への支援物資を 「北京などから被災地に飛行機で運んでほしい」と要請してきているという。
この要請について外務省は「自衛隊輸送機の派遣などを具体的に求めてきたわけではないが、 実現すれば画期的なことになる」(幹部)。防衛省側は「人道上の話なので意義がある。ただ、 省としての判断はついていない」として慎重に検討している。
日本政府はこれまでに被災者の救援活動を行うため国際緊急援助隊のチーム60人を派遣している。
自衛隊の部隊が中国に派遣されるのは戦後初めてのケースになるだけに、 政府は現地住民の旧日本軍への感情も考慮して慎重に検討しているとみられる。
同地震では米空軍の輸送機2機が人道支援物資を送るため18日に成都に到着している。
拙僧もこれを見たとき、打ち落とされたり、或いは今度日本で災害があったときに、人民解放軍が「進駐」する理由にでもするんじゃないか?なんて思ったものです。どう対処するのか気になりますね。
撃墜なんてしたら、オリンピックどころでは無くなりますね(^^;
日本以外の国の支援部隊も引揚げになるでしょう。
さすがにそこまでしたら、いかに大国と言えども、国際的な立場は無くなってしまう(^^;
この件、日本政府はどう判断するのでしょうね。