記事タイトルの出来事は、もう昨年6月になりますが、新潟県長岡市の高三女子が、学校のトイレで赤ちゃんを産み、 赤ちゃんを死なせてしまった事件のことです。かなり衝撃的な事件でした。
この件の少年審判で、新潟家裁は「不処分」としたとのことです。刑事事件なら無罪にあたるとのこと。 故意の殺人であることを示唆する少女の自白の信憑性が争われていたそうですが、家裁は、自白は不自然で信用できない、 と判断した模様。犯罪ではなく過失、という判断。検察側が抗告するかは現時点では不明です。
弁護側の「赤ちゃんが邪魔ならば、中絶を拒否するのはおかしい」という主張にも一理ある気もします。ただ、 望まない妊娠(?)をしてしまった、という、一種パニックとも思える状態では、 矛盾した考え方をしてしまってもおかしくないようにも思えます。不自然とされた自白も、赤ちゃんが産まれたまさにその時は、 供述したように思ったのかも知れません。
状況的に赤ちゃんが産まれ、死に至るまでの経緯は少女のみが知るところであり、真実は少女の良心と共にある、 ということになるでしょう。最終的にどのような処分が下されようとも、この経験を噛みしめて、 これからを生きていって欲しいですね。
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高三女子が学校のトイレで出産・・・(再追記あり)
毎日.jp
高校生出産:男児死亡「不処分」…犯罪成立せず
新潟県長岡市の県立高校で07年6月、同校3年の女子生徒(18) がトイレで男児を出産し死なせたとされる事件で、新潟家裁長岡支部(北村史雄裁判長)は13日の少年審判で、 殺人の非行事実で送致された女子生徒を刑事裁判の無罪判決に当たる「不処分」とした。
家裁は、出産した男児を故意に便器へ水没させたとする自白調書を「内容に不自然な点がある」と判断し 「殺人もその他の犯罪も成立しない」とした。そのうえで「一人の介助者もなくトイレで逆子を出産した肉体的、 精神的苦痛や消耗は通常の産婦以上だった」として不処分を決めた。
捜査段階で、生徒は「楽しい高校生活の邪魔になると思い、殺意をもって水没させた」 と供述したとされる。一方、弁護人が「邪魔になるのならば中絶を拒否するのは不自然」とする意見書を出し、 自白の信ぴょう性が争われていた。
新潟地検は2週間以内に刑事裁判の控訴にあたる「抗告」をするかどうか判断する。田辺哲夫次席検事は 「上級庁と協議し適切に対応したい」とコメントした。【五十嵐和大、岡田英】
毎日新聞 2008年3月13日 20時18分 (最終更新時間 3月13日 20時55分)