福田・小沢両氏が互いの腹を探り合った党首会談で、福田首相より民主党に大連立政権が提案されましたが、 民主党はこの案を拒否。テロ特措法後継法案については、時限法でなく恒久法を、 という小沢氏の持論を何らかの形で取入れる方向へ行くような行かないような。この点では民主党が有利か。
一国民としての思いでは、民主党に大連立などして欲しくないわけで、 その点についてはまぁまともな決着の付き方だったと思います。
ただ、大連立提案のタイミングは唐突に感じたし、狙いどころが良くわかりませんね。「ねじれ国会」対策と、 テロ特措法後継法案をなんとかしたいがため、というのは簡単に想像がつきますが、 民主は大連立を飲まないことも想定内だった気がします。これから自民・民主が連立しないまでも歩み寄る、 という方向を示すための布石か、あるいは連立を呼びかけたと言う事実をもって、政界再編への布石か。
小沢氏が党へ持帰って協議した、というのは、もしかすると自身は大連立に意欲があったのかもしれません。 とは言っても、会談の場でOKしてしまえば、民主党が混乱してバラバラになってしまう、 ということもわかっているでしょうから、そこまで豪腕はふるえなかったということでしょうか。
しかし、大連立政権の呼びかけで、一番揺さぶりをかけられたのは公明党なのかもしれませんね。 自民には捨てられるかも知れない、民主からは牽制される。もし、次回総選挙で民主党が勝ったら、 こんどは民主党とくっつくのかも。
毎日.jp
大連立協議:福田首相、小沢氏に打診 民主は応じず
福田康夫首相(自民党総裁)と民主党の小沢一郎代表は2日午後3時から休憩をはさみ、 国会内で約2時間10分、党首会談を行った。首相は参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」の打開が必要として、 小沢氏に連立政権樹立のための協議を打診した。小沢氏は即答を避け党役員会に持ち帰ったが慎重論が噴き出し、 同党は協議に応じない方針を決めた。これを受け、小沢氏は首相に「連立はのめない、受諾できない」と伝えた。自民、 民主両党の「大連立」による混迷政局の打開案は失敗に終わった。
首相は会談後、記者団に対し、「今の国会情勢、政治の情勢、全体的にみて打開しないといけない。 国民生活のこともあるし、日本の政治が止まってはいけない。そのような観点から、状況を打開するために話し合いをした」 と説明。政権協議の打診について「政策を実現するための体制を作る必要がある。そういう新体制をつくることを話した」 と語った。
首相は会談で、1日に期限切れとなった海上自衛隊の給油活動を早期に再開するため、 新テロ対策特措法の今国会成立に民主党の協力を求めた。小沢氏が 「自衛隊の海外派遣は国連安保理決議に基づく平和活動に限る」と従来の主張を展開したことから、 首相は連立政権の協議を通じた事態の打開を提案したとみられる。
会談は前回と同様、冒頭に自民党から伊吹文明幹事長と大島理森国対委員長、 民主党から鳩山由紀夫幹事長と山岡賢次国対委員長が冒頭で同席したが、その後は2人だけで行われた。 午後4時過ぎに首相の要請でいったん休憩に入り、6時半に再開。1時間後に同日の協議を終えた。
会談後、自民、民主両党はそれぞれ役員会を開いたほか、自民党は連立相手の公明党と幹事長、 国対委員長、政調会長による会合で党首会談の内容を報告、対応を協議した。自民、 民主両党の連立については両党内のほか、公明党に慎重論があり、 政権協議でクリアしなければならない政策課題も山積している。【尾中香尚里】
▽政治評論家、浅川博忠さんの話 2大政党のトップ同士が密室で大連立を話し合うこと自体、 本来あってはならないこと。福田康夫首相は今月予定されるブッシュ米大統領との会談前に、 ここまでやったとアリバイを作りたかったのだろう。小沢一郎代表は福田首相のメンツを考え打診を持ち帰ったのでは。 連立をけったことで国民の理解を得られるし、福田首相と長時間話し合ったことで首相がどこまで困っているのか、 腹の内も探れたはず。解散に向けて今後の政治スケジュールも読みやすくなる。小沢代表の優勢勝ちだろう。
▽岩井奉信・日大法学部教授(政治学)の話 今の自民党では解散しても勝ち目がない。 相手が小沢さんではだましもごまかしもきかず、政権運営に行き詰まった福田首相は「いっそのみ込んでしまえ」 と一か八かの賭けに出たのだろう。夏の参院選に勝ち、 次の総選挙で政権奪取を狙う小沢さんが福田首相の提案をけったのは当然であり、 国民の選択肢を確保する上でも大連立は取るべき道ではない。ただ、 自民党が解散を先延ばしすれば民主党も失速しかねない。福田、小沢両氏の我慢比べはしばらく続くのではないか。
▽漫画家、やくみつるさんの話 民主党が持ち帰ったこと自体が驚きで、一瞬ヒヤッとした。 昔の社会党と違って、政権交代の可能性が出てきたところなので、言下に拒否すると思っていた。 受け入れるメリットはないので断ったのは当然のこと。福田首相は「政策実現のため」と言っているが、 民主党内を混乱させようとしたのか。自民党の懸命さを訴えようとしたのか。ひとこま漫画にするとすれば、 密室で福田さんが小沢さんに土下座している構図。真摯(しんし)さよりも、 そこまで追いつめられているのかという自民党の弱体化を印象づけた。
asahi.com
首相が連立打診、民主拒絶 協議も「反対」
2007年11月02日23時28分
福田首相は2日、民主党の小沢代表と国会内で会談し、自民、 公明両党と民主党による連立政権樹立に向けた政策協議を始めることを提案した。さらに、小沢氏のかねての主張でもある、 そのつど特別措置法を定めなくても自衛隊の海外派遣を可能にする恒久法(一般法)の検討を条件に、 インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための補給支援特措法案への賛成を求めた。しかし、小沢氏は会談後、 党役員会に諮ったうえで「(連立協議は)受諾できない」と、首相に正式に回答した。これを受け、政府・ 与党は今国会の会期を3〜4週間延長したうえで、特措法案の今国会成立を目指す方針を固めた。 民主党など野党が多数を占める参院で可決する見通しはなく、 衆院で3分の2以上の賛成で再議決するかどうかが焦点となる。
10月30日に続く2度目の党首会談は、2回にわたり約2時間、ほとんど2人きりで行われた。
福田首相は会談後、首相官邸で記者団に対し、「今の政治状況を打開しなければいけない。 国民生活のこともある。国の政治がとまっていていいのか。政策を実現するための体制を作る必要があるという考え方で、 いろいろな提案をした」と述べ、民主党との「大連立」に向けた政策協議を打診したことを認めた。
首相は30日の1回目の党首会談の時点から、連立呼びかけを念頭においていたことも明らかにした。
一方、首相の提案を持ち帰った小沢氏は2日夜、党役員会を開いて対応を協議した。 「政策協議に入ること自体反対だ」との意見が多数を占め、提案を拒否する方針を確認。小沢氏が首相に電話し、 「連立は私どもとしてはのめない。誠意ある対応を頂いたが、結果として(連立は)できません」と正式に伝えた。
自民党は98年の参院選で惨敗し、今回と同じように参院で与野党が逆転した時、 小沢氏が党首を務めていた自由党(当時)と連立を組み、その後、 さらに公明党を加えた3党連立政権をつくることで政権運営を安定化させたことがある。
ただ、小選挙区比例代表制のもとで政権交代を競う2大政党が大連立を組んでも、 小選挙区で候補者を調整して一本化しない限り選挙で戦うことになり、協力関係を維持するのは難しい。また、 候補者調整には両党内で強い反発が出るため、難航は必至。このため、自民党内にも実現性を疑問視する声が多かった。
大連立を組めば、衆参両院で9割を超す議席を占める巨大与党の誕生にもなることから、 民主党の鳩山由紀夫幹事長は2日夜、「大連立は大政翼賛会的な話で、国民の批判を受ける」と述べ、 あくまで総選挙を通じて政権交代を目指す考えを強調した。
一方、民主党の連立拒否について、町村官房長官は記者団に対し、「ずいぶん早く拒否を決めた。 首相が真剣に国を思い、提案したのに、こんなに早くノーという答えが出るとは意外だし、残念だ」と語った。
YOMIURI ONLINE
福田首相が党首会談で連立参加を打診、民主は拒否決定
福田首相は2日午後、民主党の小沢代表と国会内で会談し、連立政権に参加するよう申し入れた。
政権参加の場合は、与党と民主党による政策協議機関を設置することも提案した。小沢氏は 「党内で協議する」として持ち帰った。民主党は同日夜の役員会で首相の申し入れを拒否することを決めた。
党首会談は10月30日に続き2回目となる。会談は午後3時から、2時間余りの休憩を挟んで、 午後7時半ごろまで行われた。冒頭は自民、民主両党の幹事長、国会対策委員長が同席したが、 大半は首相と小沢氏の2人だけで協議した。
首相は会談で、衆参両院で第1党が異なる状況の中、 重要法案の成立の見通しが立たない状況を打開するため、小沢氏に連立政権への参加を求めた。
一方で、首相は「公明党との関係が損なわれることがあれば、 今まで詰めてきた話は進めることはできない」と述べ、公明党も含めた連立政権としたい意向を伝えた。さらに、 インド洋における海上自衛隊の給油活動を再開するため、新テロ対策特別措置法案の今国会成立への協力を改めて要請した。
これに対し、小沢氏は、自衛隊の海外派遣の在り方を定める恒久法制定の必要性を指摘した。そのうえで 「恒久法の立法作業が動き出せば、インド洋の給油活動は間隔は短くても実行できるように考えてみる」と述べ、 恒久法の策定作業に入ることを条件に、新テロ対策特措法案への協力も検討する姿勢を示した。 首相も恒久法制定に理解を示した。
首相は会談後、首相官邸で記者団に「国の政治が止まっていいかどうかという観点から、 状況の打開のためにいろいろ話をした。政策を実現する体制を作る必要があるという立場でいろいろ提案した」と述べた。 また、恒久法制定について「国連決議とか、国連が承認した活動を原則にやっていこうという話し合いはした」と語った。
自民党の伊吹幹事長は会談を受けて国会内で記者会見し、 連立政権参加を小沢氏に呼びかけたことについて、「政策の実行、法律の通過を円滑にすることが最大のポイントだ。 ボールは今、民主党の方にあると理解している」と述べた。
(2007年11月2日22時15分 読売新聞)
産経ニュース
福田首相が連立を打診 民主は拒否、
恒久法検討なら新テロ法案に協力
福田康夫首相(自民党総裁)は2日午後、国会内で民主党の小沢一郎代表と2回目の党首会談を行い、 自民党と民主党の連立政権協議を打診、小沢氏は回答を留保したが、民主党は拒否する方針を決めた。一方、 海上自衛隊のインド洋での補給活動を再開するための新テロ対策特別措置法案をめぐり、 首相が今国会成立に協力を求めたところ、 小沢氏は自衛隊海外派遣を随時可能にする恒久法の制定を政府が検討するなら新テロ法案の成立に協力する考えを示した。
会談後の2日夜、福田首相は首相官邸で記者団に対し、連立政権協議を打診したことに関し 「新体制をつくることもいいのではないか。政策実現のための体制だ。小沢代表がどうするか、見守っている段階だ」 と説明。公明党との関係については「全く変わらない。従来と同じようにやっていく」と強調した。 小沢氏は党内で協議すると答えた、という。
会談は午後3時に始まり、冒頭を除き前回と同様に首相と小沢氏の2人だけで行われた。 恒久法制定をめぐり、踏み込んだ論議が交わされたもようだが、約1時間10分間で中断。午後6時半過ぎに再開し、 さらに約1時間行われた。
与野党幹部によると、福田首相は新テロ特措法案に関し「今国会で何としても成立させたい」 と協力を要請。小沢氏は、「賛同するわけにいかない」など従来の姿勢を重ねて示した。ただ、 アフガニスタン本土での国際治安支援部隊(ISAF) に自衛隊が参加できるように恒久法を制定するならば協力する姿勢を示した。



