ホームレスは家がない人だが、「ホープレス」は希望を持てない人々。うまい言回しだと思います。 そのホープレスの人々が、脳が萎縮して変死するという事件が発生。エージェント ケイとジンが調査を始めます。
結局、エイリアンがホープレスの人々を利用して地球侵略兵器をつくっており、変死した人達は、 脳から兵器のエネルギーを吸取られ過ぎたものと判明。
ただし、このエイリアン、いわゆる「死の商人」で、ホープレスの人たちには、仕事をしてもらうとして、 ちゃんと報酬を払っていたようです。また、兵器自体をつくる肉体労働と、 エネルギーを吸取られる楽な仕事を選択させていました。だまして利用していた訳ではありません。死は、 ホープレスが欲をかきすぎた結果。
ジンとKが、エイリアンに利用されているとして、ホープレスの人々を押しとどめようとしますが、 明日のことなど考えられず、目先の金が欲しいホープレスは、ジンとKに抗議をする始末。地球が侵略されることよりも、 自身の目先のことの方が遙かに大事なのです・・・・
SEVEN Xと対決することになったエイリアンは、問いかけます。「何のために闘うのか? こんな者のために闘うのか?」と。ためらいを感じながらも闘うSEVEN X。 等身大での戦いはオリジナルのセブンでもありましたが、ワイヤーアクションでの戦いはやや新味あり。
戦闘シーンは短く、重きは置かれていないようで、アイスラッガーでエイリアンを粉砕。エイリアンが最期に 「侵略兵器のクライアントは人間だ!」と暴露しますが、これは真実だったのでしょうか、 それとも揺さぶりをかけるブラフだったのでしょうか。
どこからともなく現れたエレナは「惑わされないで」と助言はしますが・・・・何のために闘うのか、 という問いへの回答は用意されないまま、前回に続き、疑問が後を引く終り方でした。シリーズを通じて、 ジンが悩んで答を見いだすべきことなのかもしれませんね。
本話で最も問題を感じさせるのはホープレスの人々ですね。現代社会を皮肉っていると思いますが、 例えば地球温暖化の問題に関しては、私も含めて大勢の人達がホープレスの人々を同じ側面をさらけ出しているのでは? 何とかしないと、と思ってはいても、ついつい日常生活の便利さ・簡便さに流されてしまいがち・・・・