ライオンが発売した害虫を凍らせて駆除する新しいタイプの殺虫スプレー「バルサン氷殺ジェット」 で引火事故が発生し、自主回収するとのことです。噴射剤に可燃性のLPガスを使っており、 火気のある場所では引火する恐れがあり、これまでに顔面の火傷や風呂場火災などの事故が20件ほど発生しているそうです。
虫を凍らせるスプレーであるため、逆の現象である燃える、という事に注意が行きにくいのですね。 換気をせずに連続して使っていて引火事故になるのでしょうか。
今後の販売は中止するということですが、殺虫成分、 いわば毒を使わず虫を殺すというアイデアは捨てがたいものがありますね。引火事故につながる、というのは確かに欠点ですが、 何とかこれを克服した製品を開発して、再販売されるのを期待します。
毎日インタラクティブ
ライオン:氷殺スプレーを自主回収 引火の恐れ
ライオンは27日、3月6日に発売した殺虫スプレー「バルサン氷殺ジェット」 を自主回収すると発表した。ガスレンジなど火気のある場所で使うと、噴射剤に引火する恐れがあり、これまでに、 顔面やけどや風呂場火災などの事故が20件発生しているという。販売した325万本すべてが回収対象で、 同製品は今後の販売を中止する。
引火事故の報告は5月24日以降にあり、 消費生活用製品安全法に基づく重大事故2件は経済産業省に届け出た。
「氷殺ジェット」は冷却剤を害虫に吹き付けて氷点下40度に急速冷却、 凍らせて駆除する新タイプの殺虫スプレー。殺虫成分を使っておらず、幼児やペットのいる家庭、飲食店、 食品工場で安心して使えると評判を呼び、発売2カ月で年間計画の2倍にあたる200万本を売るヒット商品になった。
液体冷却成分の噴射剤には可燃性のLPガスを使用。ヘアケア用品などにも広く使われているガスだが、 ライオンは「凍らせるスプレーなので火に対する危険性の認識が薄く、連続使用で換気が不十分になる例があった」 と説明している。製品には換気を促す注意書きがあったが、重大事故が発生し、回収を決めた。 問い合わせ先はお客様相談室で、電話は0120・670・225。【小島昇】
毎日新聞 2007年8月27日 20時22分