近畿大学がクロマグロの完全養殖(卵から育てる養殖)を重ねてゆき、最初の卵から第3世代目になる「孫」 の誕生に成功したそうです。近畿大学が世界で初めにマグロの完全養殖に成功しており、 これは量産へ向け一歩近づく研究成果だそうです。
漁獲の制限が取沙汰されているクロマグロを、完全養殖で食用のため量産する、 また育った成魚を海に放流して自然界でも増やす、といったことが考えられますね。主食にはなりませんが、 食糧自給率の低い日本で自前で調達できるのは良いことでしょう。ただ、 マグロが育つまでに輸入品が大量に使われているのなら、自前調達とは言い難いかも知れません(^^;
量産ができるようになった頃には、「養殖よりもやはり天然がいい」ということになるのでしょうね、きっと。
Sankei Web
完全養殖“孫マグロ”誕生 近畿大が量産に向け一歩
近畿大水産研究所(和歌山県白浜町)は9日、 水槽やいけすなどの人工環境でクロマグロを卵から親まで育てる完全養殖を重ね、最初の卵から数えて第3世代となる “孫マグロ”を誕生させるのに成功したと発表した。
高級魚として人気が高く、乱獲が問題になっているクロマグロの量産に一歩近づく成果。熊井英水所長は 「国際資源であるマグロが増えるきっかけになれば」としている。
7月中旬に誕生した稚魚は、約2万匹が体長約5センチまで成長。 マダイやイシダイの稚魚を入れてマグロ同士の共食いを減らすなど養殖技術の向上がかぎになった。 今月中旬に水槽から海中のいけすに戻され、成魚まで育てられる。
同研究所は昭和45年から養殖の研究を始め、平成14年に世界初の完全養殖に成功。 成長した親マグロは一部が市場に出荷されている。
(2007/08/09 18:18)