妹殺害・遺体切断事件の被告人質問が行われました。SankeiWebは、一問一答の記事を載せるなど、 えらく力が入っています。一問一答はあまりにも長くなるので引用はしていませんが。
一問一答もざっと見てみたのですが、武藤勇貴被告の答えは、他人のことを淡々と話しているようで、 木で鼻をくくったような感じですね。妹と親の間はうまく行っていなかったが、自分は実は仲が良かった、 なぜ殺害したのか自分でもわからない、供述調書は言いなりになって認めただけ、殺害当時の肝心なことは覚えていない。
自身が小学生の頃から勉強はしていなかったなど、もともとやる気が無さそうな人間とも言っています。 死人に口なしを良いことに、精神鑑定に持込んで、責任能力が無かった、というところに持込むための戦略のように感じました。 親の証言もあり、妹自身に殺害される原因があった、と印象づけられれば、刑も軽減されるかも知れません。
私は、被告(弁護団も含めてか?)は計算高い印象を受けましたが、さてどうなるのでしょうか。もしかすると、 重要証拠品が無くなってしまったことが、後になって効いてくるのかも知れませんね。
しかし、質問の中にあったように、家出から帰った娘を叱るのではなく、ケーキを買ったり機嫌をとっていた、 というのはどうなんでしょうかね。家族関係のゆがみが象徴されている出来事では・・・・
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Sankei Web
「妹と仲悪くなかった」妹バラバラ殺人の被告供述
東京都渋谷区の短大生、武藤亜澄さん=当時(20)=が自宅で殺害、切断された事件で、 殺人と死体損壊の罪に問われた次兄の元予備校生、勇貴被告(22)の公判が8日、東京地裁(秋葉康弘裁判長) で開かれた。この日は勇貴被告への被告人質問が行われた。 検察側は勇貴被告と亜澄さんの不仲が犯行動機になったと指摘していたが、勇貴被告は「仲は悪くなかったです」と供述し、 検察側主張を否定した。
勇貴被告は第1ボタンまで止めた白いワイシャツと濃紺のスラックス姿で、一礼して入廷。 秋葉裁判長に証言席に促されると「失礼いたします」と、不自然なほど丁寧な口調であいさつしながら着席した。
検察側は、勇貴被告が中学生のころから亜澄さんとの仲が悪かったと指摘している。 しかし勇貴被告は被告人質問の中で、「同じ電車で通学していた」ことなどを挙げ、「仲はよかった」と供述した。
さらに、現役で短大に合格した亜澄さんについて「僕と違って妹は賢いんだなぁと、 誇らしげに思いました」と述べた。
勇貴被告は捜査段階で、「妹は1度死んだほうがいいとまで思っていた」などとの調書に署名したが、 署名した理由について「修正してくださいと申し上げたら、(取調官に) ご迷惑がかかってしまうのでサインをさせていただいたと思います」と話した。
「亜澄さん殺害後の平成19年元旦、初日の出に何か願い事をしましたか−?」。弁護人からそう問われ、 勇貴被告はこう答えた。
「おかしな話なんですけど、家に帰ったら平気な顔をして妹がいますように、とお願いしました」