アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで、夕方のラッシュアワーにミシシッピ川にかかっている高速道の橋梁が崩落し、 車が50台以上川に落下するという事故が発生。死者も出ています。現在も懸命の救助活動が続けられているとのこと。 被害はまだ拡大するかもしれません。
大地震が起きたわけでもないのに、橋が崩落した、という事故は信じられませんね。 今はまだ事故原因の解明をしている時ではありませんが、設計者としてはなぜこのような事態となったのか、 非常に関心があります。
問題の橋は鋼橋で、40年前に竣工。最近、路面の補修工事をしていたといいますが、何か関係があるのでしょうか。
桁に金属疲労による亀裂や湾曲が見つかっていたという情報もありますが、
本当であればこちらが要因になった可能性が高いです。老朽化していたとしても、
40年でこれほどまで傷んでいるとは思えません。
しかし、なぜ急激に全体が崩落するようなことが起きたのでしょうね。40年前とはいえ、
急速な破壊へと至らないような配慮をして設計はされているのではないかと思いますが・・・・
40年前と言えば、日本もまだ高度成長期で、橋もたくさん造られています。アメリカでの出来事ですが、 これからたくさんの橋が老朽化してくる日本も、決して他人事ではないですね。他山の石とすべきです。
YOMIUIRI ONLINE
米ミネソタ州で橋崩落、車50台以上が川に転落…7人死亡
【ロサンゼルス=飯田達人】米ミネソタ州ミネアポリスで1日午後6時5分(日本時間2日午前8時5分) ごろ、ミシシッピ川にかかる高速道路の橋が崩落し、橋の上を走っていた50台以上の車が川に転落、7人が死亡、 60人以上が負傷した。
地元当局が救助活動を行っているが、死傷者はさらに増える可能性がある。米国土安全保障省は、 テロとの関連はないとの見方を示した。ロイター通信などによると、崩落時は夕方のラッシュアワーで、 近くの球場で1時間後に大リーグ「ミネソタ・ツインズ」の試合が予定されていたこともあり、 橋の上は普段以上に乗用車やトラックなどで渋滞していた。
橋は片側4車線計8車線(幅約30メートル)で、長さ約150メートルにわたって、 約20メートル下の川に崩れ落ちた。崩落した橋の上を走っていたトラックなどが炎上。被害車両の中には、 遠足から帰る5〜17歳の子供を乗せたスクールバス1台も含まれ、60人が救助され、 うち十数人が病院に運ばれたという。
ロイター通信によると、事故当時、川沿いに走る貨物列車が橋の下を通過中で、 真っ二つに割れたとの情報もある。
目撃者は「ごう音が鳴り響いて、橋が崩れた」などと証言。川を泳いで助けを求める人たちもいたという。
橋は1967年の建設。1日約20万台の通行量があった。高速道路は9か月前から路面を改修中で、 AFP通信によると、橋上では片側1車線のみ通行させていた。事故当時、 削岩機を使っていたと警察に話した目撃者もいた。
地元交通当局によると、 2006年5月の検査報告で橋げたに金属疲労による亀裂や湾曲部分が見つかっていたという。 技術専門家は地元テレビ局の取材に対し、「(路面を支える)鋼鉄の問題だと思われる」と話している。
これに対し、記者会見した同州のティム・ポーレンティ知事は、 「2005年と06年の州交通局の検査では、構造的欠陥は見つからなかった」と述べた。
外務省海外邦人安全課によると、日本時間2日午後1時現在、 日本人が事故に巻き込まれたとの情報はない。ミネアポリスの在留邦人は1322人(昨年10月現在)。
(2007年8月2日13時40分 読売新聞)
asahi.com
米で高速道の橋崩壊 車50台以上落下、7人死亡確認
2007年08月02日13時09分
米ミネソタ州ミネアポリスで1日午後6時(日本時間2日午前8時)ごろ、 ミシシッピ川に架かる州間高速道路の橋が崩壊し、50台以上の車が約30メートル下の川に落下、 記者会見したミネアポリス市当局者によると、少なくとも7人の死亡が確認された。けが人は約60人にのぼっている。 崩壊は帰宅時間帯にあたり、多数の車が巻き込まれた。当局は、詳しい原因を調べている。
落下したのは、ミネアポリス郊外にある片側4車線の州間高速道路の橋。橋は全長150メートルで、 川をまたぐ部分もそのまま水面へ落ち込んだ。現場の惨状は、テロ事件との関連をも懸念させたが、 米国土安全保障省によると、テロに関連する情報はなく、地元警察は、橋の構造上の問題とみている。
落ちた橋の上には、多数の車が取り残され、燃料のガソリンから発火して、車両火災も発生した。 多数の児童を乗せたスクールバスが事故に巻き込まれたが、救出されたとの情報がある。
橋脚部分の鉄骨は針金のようにねじ曲がり、コンクリートの橋げた部分はいくつもの部分に割れている。 地元メディアによると、橋は40年前に建設された。州運輸局によると、崩壊は補修工事をしている最中の出来事で、 前夜は片側1車線に規制されていたという。
目撃者によると、崩壊当時、橋の上は車で埋まっていたという。
「最初、わずかな揺れを感じた。その直後、橋が落下し始めて、車があちこちに飛んでいった。それから、 水面が急に近づいてきた」。車で高速道路を走行中に橋の崩壊に巻き込まれた女性は地元紙にそう語った。
この女性は、車の窓から外に放り出され、岸まで泳ぎ着いて一命を取り留めたという。 「まるで映画のよう、本当に恐ろしかった」