大阪の私立高校、大阪学芸高校が成績優秀な一人の生徒に多数の学部・学科を受験させ、 合格実績を水増ししていたことが発覚しました。
生徒本人は、第1志望の国公立大、その他4私大の5学部・学科を希望し、全てに合格、進学は第1志望へ。学校は、 本人の希望とは関係のない、関関同立の計68学部・学科に学校の判断で出願し、全て合格。 合格実績が延べ人数である点を利用して、73名合格としていた、というもの。
現在は、センター試験の結果だけで合否が決る制度があり、それを利用したそうです。受験料は学校負担だそうで、
学校としての合格実績を水増しするためのシステムが出来上っていますね。
多分、こういう例は、程度の差はあっても大阪学芸高校だけでは無いでしょう。高校選択では、
合格実績はあまりアテにならないということですね。
しかし、この関関同立の73学部・学科に合格した、という生徒はなかなか優秀ですね。
この一人のおかげで合格実績が「倍増」ですよ!
学校は、生徒に現金5万円と数万相当の腕時計という報酬を送っていたそうです。
学校がしたことは褒められることではありませんが、これだけの働きをしてくれた生徒に対して、
ちょっと安すぎる報酬なのでは?大学の学費を4年間負担するとか、
少なくとも入学金分を贈るとかでも良かったのではf(^^; ・・・
YOMIURI ONLINE
「73人合格」実は受験生1人、大阪の私立高が実績水増し
大阪市住吉区の私立大阪学芸高校(近藤永校長、生徒数約1500人)が2006年度の大学入試で、 成績が優秀だった1人の男子生徒に志望と関係のない学部・学科を多数受験させ、 合格実績を事実上水増ししていたことがわかった。
関西の有名4私立大(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)の計73学部・ 学科に出願しすべて合格。受験料計約130万円は同校が全額負担していた。 大学入試センター試験の結果だけを利用して合否を判定する入試制度を利用したもので、合格発表後、 生徒側に激励金名目で5万円と、数万円相当の腕時計を贈っていた。文部科学省は事実関係を調査する方針。
関係者などによると、同校は5年前、4私大などを受験する生徒の受験料を負担する制度を設けた。 規定は非公開で一部生徒だけに告げられる。
73学部・学科に合格した生徒には、センター試験直前の昨年1月、担当者が説明。 生徒は国公立大が第一志望だったが、4私大の計5学部・学科の一般入試の受験も希望した。その際、 「学校の判断でほかの学部・学科にも出願していいか」と持ちかけ、さらに計68学部・学科に出願手続きをした。 生徒は理系志望だったが、出願先には文系の学部・学科も含まれていた。
結果は、すべて合格。生徒は結局、第一志望の国公立大に合格し、進学した。
06年度、同校は4私大の合格者数を延べ144人と公表しているが、 半数以上はこの生徒が1人で積み上げたものだった。
読売新聞の取材に対し、同校の中谷清司副校長は「大学合格実績がアピールポイントなのは否定できず、 ほかの学校が延べ人数で表示すれば、うちだけ実数というわけにはいかない」と話している。
(2007年7月20日14時37分 読売新聞)