言ってみれば医療事故ですが、明らかに思慮が浅いケースです。横浜の脳血管医療センターで、 脳出血で入院している患者の容態を監視するアラームの音量を、他の患者からの「うるさい」という苦情で最低に下げた。 そのため、看護師が患者の異変に気づかず、心肺停止状態となり、現在は意識不明の重体になっているとのこと。
モニターされている患者の体調に問題がなければ、アラーム音のボリュームが何であれ、
問題にはならなかったのでしょう。ですが、不幸にも事故が起きてしまいました。
いくら苦情があったからとはいえ、アラームが鳴っても気づかないぐらいにまで音量を下げたのでは、アラームの意味が無い。
ボリュームを下げるにしても、ナースステーションまで聞こえるかどうか、という点を考えて下げるべき。
命がかかっているこのなのだから、多少うるさいぐらいなら、他の患者も状況を理解して我慢すべきでしょう。
病院は、トラブルにあった患者の回復に全力をあげると共に、同じ間違いを繰返さないようにしなければなりません。
毎日インタラクティブ
アラーム音量:苦情で最低に…気づかず心肺停止 横浜
横浜市は7日、同市立脳血管医療センター(同市磯子区) に入院中の50代男性の容体変化を知らせるアラームに看護師が気づかず、 男性が一時心肺停止に陥る事故があったと発表した。男性は現在、意識不明の重体。 当時アラームの音量は最低レベルになっており、植村研一センター長は会見で「患者、ご家族に心からおわびする」 と謝罪した。
同センターによると、男性は脳出血で入院。今月4日午前8時半ごろ、 心肺停止状態になっているのを看護師が見つけた。監視モニターの記録を調べたところ、 同日午前7時50分ごろから発見時までの約40分間に計3回、不整脈や心拍異常を知らせるアラームが鳴っていた。 当時ナースステーションには看護師10人がいたが、気づかなかった。アラームは患者から「うるさい」という苦情があり、 音量を最低レベルに落としていたという。【池田知広、堀智行】
毎日新聞 2007年7月7日 12時34分