名勝・ 箕面の滝の水量に影響を与えているとして取沙汰されている箕面グリーンロードが開通して1ヶ月ほど経ちました。今のところ、 交通量は計画の6割程度で、事業費の償還に影響が出そうとか、出ないとか。
このまま事業費が大赤字で、さらに周りの川の水量を保つために、ポンプアップを続けているのでは、 一体何のための道路なのか、ということになりますね。ただ、Sankei Webの記事は、 箕面グリーンロードに批判的な記事だとはいえ、開通1ヶ月程度で採算性について判断を下すのは、やはり無理があるでしょう。
私も、箕面グリーンロードが開通して間もない頃に、一度通ってきました。新しいトンネルで、 明るい色でつくってあり、きれいな道でした。ただ、山の向う側に抜けても、すぐ近くに、 これといった観光地が無いんです(^^; 京都の亀岡方面に抜ければ湯ノ花温泉などありますが、 亀岡までは一般道をしばらく走る必要があります。
ニュータウンが街開きして、生活道路として使われるようになれば、交通量も増えるかも知れませんが、 それにはしばらく時間が必要。ただ、道路も採算だけが全てではないし、造った以上は長い期間にわたって使うものだから、 道路の役割を、もっと長い目で見て評価していかないとダメですね。
自然環境へのダメージは、やはり造ってしまった以上、どうにもならないのでしょうか・・・・
(関連記事)
トンネルの影響で箕面の滝が枯れる?
SankeiWeb
「箕面有料道路」開通1カ月 交通量期待外れ、計画の6割
大阪府北部の箕面市と大阪市内方面を結ぶ有料道路「箕面グリーンロード」(7.2キロ) の1日平均の交通量が開通から1カ月を経て、計画より約1500台少ない約3000台にとどまっていることが4日、 分かった。事業主体の府道路公社は当初計画の5500台から2回の見直しで4460台に下方修正したが実際はさらに、 その6割にとどまった。総事業費約800億円のうち500億円の返済には通行料があてられるが、早くも“黄色信号” が点灯。見通しの甘さが批判されそうだ。
償還40年は遠い道のり
有料道路は、府が箕面市で開発を進め、今秋から分譲されるニュータウン「箕面森(しん)町 (旧水と緑の健康都市)」と新御堂筋(国道423号)を結ぶ。大半はトンネル(5.6キロ)で、 通行料は普通車で片道600円。
府交通道路室によると、5月30日の開通から7月1日までの交通量(往復)は1日平均2948台で、 計画交通量の66%。開通後初の週末となった6月3日は5256台の通行があったが、 平日は2000〜2800台で推移しており、最近の週末は3600台前後に落ち込んでいる。
トンネル供用時の交通量計画は、事業許可が下りた平成10年当時5500台を想定していたが、 その後の景気の動向や付近の交通量の変化などから14年と今年の2回、修正した。ただ、 現状では大阪市内方面からトンネルを抜けても、行楽地や施設などはこれと言ってなく、 通行料金を払ってまで利用する人がいるかどうかは微妙だ。
交通量が計画を下回ったことについて同室では、「平日は微増傾向だが週末の行楽客が減ってきた。 道路がまだ認知されていないため、看板などでドライバー誘致をさらに進めたい」としているが、道路整備には国と公社、 府が総事業費813億円を費やしている。
このうち公社の500億円分には府の出資金と貸付金211億円が含まれている。 通行料をあてて30年で償還する計画だったが、開通前に算出し直した結果、償還期間は40年に延びた。それでも、 このまま推移するとさらに償還期間延長の可能性もある。
見込み違いの交通量について、ムダな事業として反対してきた堀田文一府議(共産)は 「償還期間を延ばしても、採算ラインの交通量に達しないのなら、そもそも事業の必要性が乏しかったということだ」。
一方、府道路公社では「1カ月では判断がつきかねる。 今年秋にニュータウンの街開きが始まり計画中の第二名神高速道路とつながれば、交通量も増える」としている。