尼崎で23日に飲酒運転の車がタクシーと正面衝突し、タクシー側の2名が亡くなる事故がありました。 この事故の1分ほど前に、歩道を歩いていた男性がひき逃げされて亡くなる、という事故も発生しています。
衝突事故で逮捕された宮田容疑者は、呼気中のアルコールが0.75mgと、0.25mgを大幅に越える飲酒運転。 泥酔運転と言うべきか?コンビニで酒を飲んで家に帰る途中だったということですが、 家に帰ってから飲んでいればこんなことにはならなかっただろうに・・・・
衝突事故の方は、タクシーに取付けられていたドライブレコーダーの内容が公開され、 容疑者の車がセンターラインを越えてきて衝突するまでが写っているとのこと。バスやタクシーには、 最近ドライブレコーダーをつけている車両が増えているらしいですが、鮮明に写っていれば、十分な証拠になるでしょうね。 「死人に口なし」としない、という点ではドライブレコーダーが役立つことになるケースか。
また、ひき逃げ事故の現場には、容疑者の車のものと告示したドアミラーが落ちていたとのこと。ひき逃げの方は、 塗膜などから特定されるでしょうが、飲酒運転でひき逃げ→正面衝突事故、3名を犠牲にした、 というのは間違いないところでしょう。
自動車の過失事故の厳罰化によって、現在「自動車運転過失致死罪」の容疑ですが、ひき逃げが立証されれば、立派な 「危険運転致死傷罪」と言えそうです。昨年、福岡で起きた、子供3名が亡くなった事故に匹敵するのではないか? 宮田容疑者は反省の色を見せているのか?
最後になりましたが、犠牲者の方のご冥福をお祈りいたします。
asahi.com
酒酔い運転で2人死亡、近くで死亡ひき逃げ事故も 兵庫
2007年06月24日21時17分
兵庫県尼崎市三反田町3丁目の県道で23日午後9時半ごろ、 反対車線にはみ出したワゴン車と前からきたタクシーが衝突した。タクシーを運転していた岩田浩一さん(48) =同市西昆陽(にしこや)3丁目=と、後部座席にいた乗客の松村美津子さん(68) =同市尾浜町1丁目=が全身を打つなどし、24日未明に死亡した。尼崎北署は同日、 ワゴン車を運転していた大阪府豊中市庄内栄町1丁目、建築業宮田和弘容疑者(50)を、道路交通法違反(酒酔い運転) と自動車運転過失致死の疑いで逮捕した。
また、事故が起きる約1分前に、北に約800メートル離れた尼崎市南塚口町7丁目の同じ県道で、 歩道を歩いていた同市塚口町2丁目の井上和俊さん(29)がワゴン車にはねられ、間もなく死亡した。 目撃者によると宮田容疑者のワゴン車と形が似ており、同署が関連を調べている。 自動車運転過失致死傷罪は自動車などの過失事故の厳罰化を狙って刑法に設けられ、今月から適用されている。
尼崎北署の調べでは、宮田容疑者の呼気1リットル中から0. 75ミリグラムのアルコール分が検出された。 23日夕方に尼崎市内のコンビニ2軒の駐車場で500ミリリットル入りの缶ビール計5〜7本、 200ミリリットル入りの焼酎計3〜4本を飲み、自宅に帰ろうと70〜80キロで走っていたと供述している。 松村さんは自宅周辺から岩田さんのタクシーに乗り、外出した直後だった。
岩田さんが勤めていた兵庫県伊丹市のタクシー会社「あどばんす・キャブ」によると、 岩田さんは昨年11月から運転手として勤務。中学時代の同級生で、同社代表取締役の福山輝美さん(48)は 「孫の成長が楽しみで、来年には家を買うと言っていた。悔しくて悔しくて仕方ない」と涙をためながら話した。
2007年06月25日17時27分
兵庫県尼崎市で23日夜、酒酔い運転のワゴン車がタクシーに衝突し、 タクシー運転手と乗客の2人が死亡した事故で、事故前後の映像を記録するタクシーのドライブレコーダーに、 衝突時の状況が写っていたことがわかった。ワゴン車が反対車線にはみ出した直後に衝突しており、 「避けようにも避けられない状態」(タクシー会社側)だったとみられる。尼崎北署も映像を入手し、 自動車運転過失致死などの疑いで逮捕した大阪府豊中市庄内栄町1丁目、建築業宮田和弘容疑者(50)について、 事故直前の状況を調べている。
映像には、走行車線を走っていたワゴン車が路上駐車の車を避けようと追い越し車線に移り、 そのままセンターラインを越えてタクシーにぶつかってくる様子が記録されていた。 事故の衝撃の強さを1から10で示す機能もあり、最大の「10」だった。
宮田容疑者は23日午前6時ごろ、豊中市の自宅を出て大阪市内の仕事場に向かったが、 急に休みになったため、夕方から尼崎市内のコンビニエンスストア2店で駐車場に車を止め、ビールや焼酎を飲んだと供述。 「少し仮眠してから自宅に帰る途中だった」と説明している。 車内からは未開封の350ミリリットルのビール2缶が見つかった。
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尼崎北署は25日、同容疑者を神戸地検尼崎支部に送検した。
YOMIURI ONLINE
尼崎・死亡泥酔事故の宮田容疑者、ひき逃げ事件も関与か
兵庫県尼崎市の県道で、飲酒運転のワゴン車に衝突されたタクシーの運転手と乗客が死亡した事故で、 直前に近くで起きた死亡ひき逃げ事件の現場に、大阪府豊中市の建築業宮田和弘容疑者(50)(逮捕) のワゴン車のものと酷似したドアミラーが落ちていたことが、県警尼崎北署の調べでわかった。
同署はひき逃げとの関連を示す重要な証拠とみて、宮田容疑者を追及する。
調べでは、ひき逃げは23日午後9時30分ごろ、尼崎市南塚口町で発生、同市塚口町、 無職井上和俊さん(29)が死亡した。ワゴン車が猛スピードで南へ走り去ったという目撃証言があり、 現場にドアミラーやヘッドランプの破片、シルバーの塗膜片が大量に散乱していた。
この直後、南約800メートルの同市三反田町の県道で、 宮田容疑者運転のワゴン車がタクシーと正面衝突し、運転手の岩田浩一さん(48)と乗客の松村美津子さん(68) が死亡した。
宮田容疑者のワゴン車は色がシルバーで、タクシーと衝突した右前部が激しく壊れているほか、 左側のドアミラーがなくなっていた。
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尼崎北署は25日午前、宮田容疑者を自動車運転過失致死と道交法違反(酒酔い運転) 容疑で神戸地検尼崎支部に送検。衝突現場で実況見分を始めた。
(2007年6月25日14時38分 読売新聞)