昨年8月に福岡で飲酒運転、追突事故を起し、幼児3名が亡くなる事故を起した今林大被告が、 初公判で危険運転致死傷罪を否認した、ということです。追突された車が海に転落したのは「気づかなかった」そうです。
事故を起した後、ひき逃げをしたあげくに、知人に身代りを頼んだり、
水を大量に飲んでアルコール濃度を下げようとしたりと、罪悪感などみじんも感じさせない所業。
裁判では危険運転致死傷罪は否認ですか。
危険運転を立証するのは難しいそうなので、これは戦略的に減刑を狙っていますね。反省の色、というものが見えません。
正常な運転が困難だった、という点を否認するのはわかるような気がします。本人の主観では「運転できる」
と思ったから、酒を飲んでいても運転したのでしょうから。客観的にどうだったか、というのはまた別の話ですが。
しかし、車が海に落ちたのを「気づかなかった」というのなら、これは酔っぱらっていたためとしか思えません。
車が見えなくなれば、素面なら気づいて当り前。
検察には何としても頑張ってもらって、危険運転を認めさせ、最高刑を言渡す判決を出させて欲しい。今林大には、 世の中甘くない、ということをわからせねばならない。
YOMIURI ONLINE
幼児3人死亡の飲酒追突、初公判で危険運転致死傷罪は否認
福岡市東区で昨年8月、飲酒運転の車に追突されたレジャー用多目的車(RV)が海中に転落、 幼児3人が犠牲になった事故で、危険運転致死傷罪と道交法違反罪(ひき逃げ)に問われた元福岡市職員今林大(ふとし) 被告(22)の初公判が12日、福岡地裁(川口宰護裁判長)で開かれた。
今林被告は、「正常な運転が困難だった点と時速100キロだった点については否認します」と述べ、 危険運転致死傷罪を否認した。ひき逃げについては認めたが、「海の中に転落したことは気づかなかった」とした。
危険運転致死傷罪の適用の是非を巡り、今林被告が事故当時、 どの程度飲酒の影響を受けていたかが最大の争点。同罪と道交法違反を併合すると最高刑は懲役25年だが、 業務上過失致死傷罪が適用されれば、道交法違反と併合しても最高で懲役7年6月となる。
この事故は、飲酒運転撲滅の機運を高め、 各自治体に飲酒運転に対する処分の厳格化を促すきっかけになった。
起訴状によると、今林被告は市職員だった昨年8月25日、東区奈多の海の中道大橋で、 飲酒で正常な運転が困難だったのに時速約100キロで走行。福岡市の会社員大上(おおがみ)哲央(あきお)さん(34) の一家5人が乗ったRV車に追突し、海に転落させて逃走。長男紘彬(ひろあき)ちゃん(当時4歳)、二男倫彬 (ともあき)ちゃん(同3歳)、長女紗彬(さあや)ちゃん(同1歳)を水死させ、大上さんと妻かおりさん(30) に軽傷を負わせた。
今林被告は逃走後、知人の大学生(証拠隠滅容疑で逮捕、起訴猶予処分)らに身代わり出頭などを依頼。 断られると、この大学生に大量の水を持って来させて飲んだ。呼気検査を受けたのは約40分後で、 アルコール分は呼気1リットル中0・25ミリ・グラムだった。
検察側は事故直前、今林被告の車がふらつきながら走っていたとの目撃証言を集め、 飲酒の影響があったとして、危険運転致死傷罪で起訴した。
この事件では公判前整理手続きが適用され、今後、月2回のペースで公判が開かれる予定。
(2007年6月12日11時40分 読売新聞)
asahi.com
福岡市3児死亡飲酒事故初公判 危険運転致死傷罪を否認
2007年06月12日11時05分
福岡市東区で06年8月、RV車が飲酒運転の乗用車に追突され海に落ち、幼児3人が水死した事故で、 危険運転致死傷罪と道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われた元福岡市職員の今林大被告(22)の初公判が12日、 福岡地裁(川口宰護(しょうご)裁判長)であった。今林被告は追突などの事実関係は認めたものの、 「飲酒は間違いないが、正常な運転が困難になるほどではなかった」と述べ、危険運転致死傷罪については否認した。
昨年12月から行われた公判前整理手続きでは、危険運転致死傷罪(最高刑懲役20年) の適用を求める検察側に対し、弁護側は業務上過失致死傷罪(同5年)に当たると主張。今林被告が事故時、 危険運転致死傷罪の要件となる「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」だったかどうかが争点になっている。
検察側は冒頭陳述で、現場は200メートル以上手前から見通せる直線道路にもかかわらず、 被告は前を走るRV車の10〜15メートルに接近するまでブレーキをかけるなど衝突を避ける措置を全く取らなかった、 と指摘。こうした経緯が「前をよく見て、状況に応じた正常な運転をするのが困難な状態にあったことを示す」と主張した。
そのうえで、友人に携帯電話で連絡して身代わりになるよう頼んだり、 アルコール検知の前に約1リットルの水を飲んだりしたことなど事故後の被告の動きを示しながら、 「被告は事故前に飲酒したスナックで泥酔状態になっており、原因はアルコールの影響しか考えられない」と述べた。
一方、弁護側も冒頭陳述で、RV車が急ブレーキをかけたため、 被告はハンドルを切りつつ急ブレーキをかけたが間に合わず衝突した、と反論。RV車の発見が遅れたのは、 同乗者との会話や景色に気を取られて脇見運転していたためだ――などとしてアルコールの影響を否定した。
事故前に行ったスナックでも酔った様子はなく、 逮捕時に検出されたアルコール分も呼気1リットルあたり0.25ミリグラムで、酒気帯び運転の水準に過ぎないと述べた。