今年の1月、カエルなど両生類に壊滅的な打撃を与えているという、カエル・ツボカビ症が、 日本に輸入したカエルから発見されたというニュースがありましたが、その後の調査により、 国内の野生のカエルにもツボカビ菌が広まっているのが確認されたそうです。
輸入したカエルについてきて広まったのか、それともそれ以前に広まったものなのかはわからないとのこと。また、 致死率が高い菌とは違う種類の未確認の菌が蔓延している可能性もあるそうです。 とりあえず野生のカエルに関する第一報的な調査結果ですが、 場合によっては日本国内の両生類が絶滅の危機に陥る可能性があるということです。
うちの近所では、今年はもう夜にウシガエルの鳴声が聞こえてくることがありますが、最悪の場合、 そんなことも稀になってしまいます。カエルの鳴声って?というような時代になってしまう可能性もありますね。
先日の薬剤耐性結核菌もそうですが、完全に封じ込める、あるいは撲滅するということは人間の力では不可能。 日本で確認されたツボカビ菌の毒性がどうなのか、という点が最も問題になるでしょうね。
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カエル・ツボカビ症が日本で確認される・両生類絶滅の危険が
YOMIURI ONLINE
ツボカビ菌、国内の野生カエルでも確認
世界でカエルなどの両生類に壊滅的な被害を与えているツボカビ菌が、 国内の野生のカエルにも広まっていることが11日、麻布大や国立環境研究所などの研究チームの調査で明らかになった。
国内では今年、輸入したペットのカエルがツボカビ症で死んだ例が報告されたが、 野生のカエルからツボカビ菌が確認されたのは初めて。環境省では、今夏にも全国規模の調査を実施することを決めた。
研究チームは、関東など9都県の野生カエル132匹について体表面に付いている菌の遺伝情報を分析。 その結果、関東や沖縄の5県の42匹からツボカビ菌とみられる菌を確認したという。 ツボカビ症は致死率が高いとされているが、今回の調査で菌が確認されたカエルは、いずれも病気を発症していなかった。
こうしたツボカビ菌に関する広範囲な調査はこれまで例がなく、 ペットのカエルが死んだ例が確認される以前から、野生を含む国内のカエルに菌が広がっていた可能性や、 致死率が高い強毒性の菌とは違う未確認のツボカビ菌がすでに蔓延(まんえん)している可能性もあるという。
環境省外来生物対策室では、「国内でもツボカビ菌がかなり広い範囲に広がっている可能性がある。 研究機関や自治体などの協力を得て全国調査を実施し、菌の毒性も含めて実態を把握したい」と話している。
(2007年6月11日12時33分 読売新聞)
食物連鎖の輪を一箇所でも切ったら輪でなくなるから何が起きるか見当もつきません。突如なんとか虫の大発生とか。
そうですね、カエルを餌にしている動物にも影響が出そうです。
風が吹くと桶屋が儲る式に、生態系が乱れて、予想もつかない事が起きるかも知れません。
こういうのは、問題が発生してから気づくのでしょうね。