中国で生産したパナマ向けの咳止め薬と、アメリカ・カナダ向けのペットフードに毒が入っていたそうです。 いずれも数百人・数百匹の死者が出ている模様。原因は、中国企業のずさんな品質管理のようです。
野菜の残留農薬が基準値を超えていたり、国内で次々と公害問題を引き起したり、さまざまな分野でのパクリなど、 中国のいい加減さが現れている問題は数多くありますが、また一つ出てきました。 先進諸国がかつてたどってきた道をトレースしていますが、改善されるのはいつのことだろうか。
made in Chinaには要注意。
asahi.com
中国製医薬品とペットフードから毒性物質 365人死亡
2007年05月09日20時00分
中国政府は8日、パナマ向けのせき止め薬と、米国とカナダへ輸出されたペットフードに、 それぞれ毒性物質が混入していたと発表した。パナマでは死亡数が365人に達したという。 いずれも中国企業のずさんな管理が原因とみられるが、 中国政府は輸出企業に対する緊急検査を行うなどして各国の批判をかわそうと躍起になっている。
6日付の米ニューヨーク・タイムズ紙などによると、パナマで昨年9月、 内臓の機能低下などの不調を訴えた多数の患者が原因不明で死亡した。患者らはせき止め薬を飲んでいたが、 薬瓶のラベルには「99.5%純粋グリセリン」と書かれていた。
同じ薬は米国へも輸出されていたため、パナマ政府は米政府に調査を依頼。米食品医薬品局(FDA) が昨年9〜10月にスタッフを派遣して調べたところ、せき止め薬は中国製で、 有毒なジエチレングリコールが含まれていたことが判明した。死者は判明しているだけでも365人に上った。
同紙によると、せき止め薬はスペイン・バルセロナや中国・北京の貿易会社を通じてパナマへ輸出された。 江蘇省にある化学薬品会社が、薬の原料であるグリセリンに安価なジエチレングリコールを混ぜて製造していたという。
8日に行った中国外務省の会見で、姜瑜副報道局長は 「グリセリンの代わりに医薬品には使用できない化学薬品が使われた」と述べ、死亡との因果関係を認めた。
さらに国家品質監督検査検疫総局は、 江蘇省と山東省の2社が製造して北米に輸出されたペットフードからも、 樹脂などに使われるメラミンが違法に添加されていたことを明らかにした。
米国とカナダでは今年3月、これらのペットフードを食べた数百匹の犬と猫が原因不明で死亡。 FDAが中国側に調査を依頼していた。同総局は2社の責任者らを立件する方針。
同総局はさらに、179社の食料品輸出企業について緊急立ち入り検査をしたほか、 粉ミルクやめん類など12種類の小麦製品のサンプル調査も実施。いずれも異状はなかったという。