琵琶湖に初めて市町境界が設定されることになったそうです。これまでは、どの市町にも組入れられておらず、 いわば滋賀県として共有財産だったとのこと。
琵琶湖より流れ来る水にはいつもお世話になっていますが、市町の境界といったことは考えたこともなかったですね。 境界を設定した理由は、「自治体の面積が増えると地方交付税が増える」ということだそうで。
市町の境界自体が人間の都合ですが、「金のため」ということで、ことさら「人間の都合」 を意識してしまう出来事です。(^^;
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琵琶湖「分割」に14自治体合意 初めて帰属決まる
2007年05月08日19時38分
東京都の約3分の1に匹敵する面積を持ちながら、 どの市町にも組み入れられていなかった琵琶湖の帰属が決まった。8日、大津市で開かれた検討会議で沿岸の14自治体が 「分割案」に合意した。国からの地方交付税の増額につながるため9年前から検討されてきたが、 市町村合併が進められていたこともあり、実現が遅れていた。各自治体は交付税の増加分の一部を、 琵琶湖の環境保全に役立てる。
琵琶湖の面積は約670平方キロで、滋賀県の面積の約6分の1。これまでどの市町にも属しておらず、 面積を基準に算定される交付税で計2億8300万円損をしている勘定だった。
県は当初、「琵琶湖は県共有の財産」との考えから、境界線の設定に消極的だったが、 厳しい財政難に直面している各市町が交付税の増額につながる境界の画定を要望。その後、「平成の大合併」 が持ち上がり論議が休止されるなどしたが、昨年3月までに合併も一段落。沿岸の自治体が14市町で確定したため、 昨年5月から改めて境界設定の論議を続けていた。
境界線は、各市町の沿岸から同じ距離の点を結んで引く「等距離線主義」で設定。 増加する面積は約182平方キロ(高島市)〜約3平方キロ(木之本町)で、 増加する交付税はそれぞれ7700万〜100万円と試算されている。各市町はまとまった案を議会に提案。可決後、 9月末までに総務省に届け出れば、08年度から交付税が増える見通しという。