横綱朝青龍と大関白鵬が出稽古で大暴れし、朝青龍は豊ノ島を病院送りにしたとのこと。 白鵬はモンゴル人力士の先輩である朝青龍の暴れっぷりを見習ったと発言。
すっかり自分の強さに天狗になっている2人、という所業ですね(笑) 強さが正義、ライバルは場所前に潰しておけ、 というところでしょう。
これがマンガなら、この2人はそれはもう典型的な悪役。本場所で、心技体がそろった力士にもろくも敗れ去る、 というのが王道の展開ですが、現実はそうはいかない、というのは悲しいところ。この暴れっぷりに、 奮起する力士が出てくるか。
YOMIURI ONLINE
朝青龍と白鵬が乱暴出げいこ、病院送りも
大相撲夏場所(13日初日・両国国技館)に向けて、力士たちのけいこが本格化する中、 上位陣の無用な荒々しさが目立つ。
横綱昇進を目指す白鵬が1日、荒っぽいけいこをたしなめられ、 前日は朝青龍が新小結の豊ノ島を病院送りにした。
宮城野部屋で調整していた白鵬はこの日、大島部屋に出げいこ。そこで普段は温厚な大関が、 なぜか急変した。土俵を割った相手を執拗(しつよう)に攻め立てる「駄目押し」を連発。一番の犠牲者が十両の旭南海だ。 勝負がついた後も、土俵に顔を押しつけられたり、背中を蹴られたりと散々。見かねた大島親方(元大関旭国)が 「相手を壊すようなけいこはダメ。お前は、あんなけいこをしてなかっただろう」と説教するほどの乱暴さだった。
原因は、前日の横綱のけいこにあった。「鬼になる」 と公言していた朝青龍が時津風部屋への出げいこで大暴れ。荒っぽい技を繰り出し、新小結の豊ノ島の右ひざ、 右足首に全治約2週間のけがを負わせた。朝青龍は1日の春日野部屋への出げいこでも、鶴竜につり落としを見舞うなど、 やりたい放題。時津風親方(元小結双津竜)は「出げいこに来てくれるのはありがたいこと」とした上で、 「昔の横綱は相手十分にさせてけいこをつけてくれた。首を抱えたり、駄目押ししたりとか、そんな人は見たことがない…… 」。
白鵬は「横綱がきのう激しいけいこをやったと聞いて、参考にした」と悪びれずに言い、 宮城野部屋の熊ヶ谷親方(元幕内竹葉山)は「まさか同じことをやると思わなかった。私からも注意する」と、困った顔。 モンゴルの横綱、大関が見せる荒っぽさが、単なる「弱いものいじめ」ではなく、 賜杯への意欲の表れなら救いはあるのだが……。
(2007年5月2日10時18分 読売新聞)