国交省OBの天下りで、規制をすり抜ける方法で再就職していたことが発覚。 海洋土木建設(マリコン)大手の東亜建設工業が、港湾関係に携っていたOBを獲得していたそうですが、 なかなかうまい方法を使っています。
国交省では、退職して2年間は関係企業への天下りを禁止しているので、このOBは、まず、 規制が緩い東亜の下請会社・たにもと建設に就職。下請会社は即座に東亜と2年間の業務委託契約なるものを結び、 OBを東亜へと出向させる。勤務実態は東亜の社員のようなもので、OBへの給料は、 東亜がたにもと建設に支払う委託料から出ていたのでしょう。
こうして獲得したOBの力は絶大で、東亜はいろいろと工事の受注が出来たようです。隠れ蓑の役割を果した、
たにもと建設も東亜から仕事をまわしてもらったことでしょう。
さらに、業務委託契約が切れた2年後(2年経ったから規制もかからない)に、OBは東亜の顧問に就任し、
現在も勤務しているとのことです。顧問になったという事は、東亜の思惑通り役に立ったんでしょうね。
うまい方法です。東亜とOBのどちらかがもちかけたのか、あるいは共謀したのかわかりませんが、 たにもと建設は元請−下請の力関係で、道具に使われた感じ。
こうして明るみに出てきたのは、内部告発のためでは?公取の摘発で、 談合やOBを使った営業が出来なくなってきたら、企業にとってOBはもはや用済みなんでしょう。 これでOBが退職してくれれば人件費が浮く、といったところでは。
国交省人事課は「同様の事例が見つかれば、やめるように指導していく」と言うことですが、同じようなケースは、 調査すればいくらでも出てくると思いますよ。
YOMIURI ONLINE
国交省OB隠れ天下り…下請け入社、実際は大手勤務
2004年に国土交通省関東地方整備局を退職した幹部職員OB(60)が退職と同時に、 同局から港湾工事を多数受注する海洋土木(マリコン)大手「東亜建設工業」(東京都千代田区) で勤務していたことがわかった。
国家公務員法は退職後2年間、関係企業への天下りを原則禁止し、 同省の内規でも大手マリコンへの天下りは無条件で禁じているが、OBは中小の下請け会社に就職、 東亜の支店に出勤する形をとり規制をかいくぐっていた。同省は、規制を骨抜きにする悪質な行為として、 同様の事例がないか調査に乗り出した。
このOBは、同整備局港湾事業課長など、東京湾の公共工事の発注関連部局を歴任し、 事業計画官だった04年4月1日に退職。翌2日付で、国交省の承認を受けて、東亜の「協力会社」と呼ばれる下請け業者 「たにもと建設」(横浜市)に再就職し、技術部長に就任した。
ところが、たにもと建設と東亜建設工業横浜支店は2日付で、「業務委託契約」(2年間)を締結。 東亜はたにもと側に毎月、技術指導の名目で100万円の委託料を支払い、OBは同支店で勤務することになった。
OBは、同支店の土木部長席の隣に机を置き、週3日以上出勤。支店の社員旅行などにも参加し、 支店内では「部長」と呼ばれていたという。
国家公務員法は、退職後2年間、 退職前5年間にかかわった業務と密接な関係にある企業に再就職することを原則禁止、 2年以内の再就職には特別の承認が必要と規定している。
国交省は、東亜などマリコンやゼネコンへの再就職について独自の規制を設け、 2年間は例外なく天下りを禁止。その一方、たにもと建設のような中小企業への再就職は、審査をパスすれば承認してきた。
OBの場合は、「土木工事の技術指導」の名目で、たにもと建設へ再就職が承認されたが、国交省は、 東亜での勤務はまったく把握していなかったという。OBは2年後、たにもと建設を退職して同支店顧問に就任、 現在も勤務する。
同支店は04、05年度、国交省が発注した東京湾関係工事を計8件(約32億円)受注している。 同支店関係者は、「直前まで発注者側にいたOBの力は絶大で、OBがいなければ受注できなかった工事もあった」と証言。 委託契約については、社内で「さすがにまずい」との意見もあったが、「ばれることはないから大丈夫だ」 との声にかき消されたという。
東亜建設工業広報室は「技術指導のため業務委託契約を結び、OBに来てもらった。 受注に結びつく営業活動はしていないはずだが、誤解を生じる契約であり、適切だったかどうか検討する」と話している。
国交省人事課は「誤解を招く勤務形態であり遺憾。同様の事例が見つかれば、やめるように指導していく」 としている。
(2007年4月26日3時7分 読売新聞)



