一時の絶賛はどこへやら、STAP細胞の問題はもはや単なるゴシップ、ワイドショーネタ化しているように思いますが、昨日、理化学研究所は、小保方さんが単独で論文を改ざん・ねつ造した、と発表しています。
今回の問題で、出典無き引用や画像の加工・差し替えなどが問題になっていますが、何も小保方さんひとりに限ったことでは無く、現在の研究者の間では結構普通に行われているのではないかという感じがしますね。
周りでそういう行為が行われていれば、自分でするのも抵抗が無いし、道義的に問題があるとも感じないのではないでしょうか。
ここは、教育的観点から「してはいけない」ことを教え込む必要があるでしょうね(それでもやる人はやると思いますが)。
ところで、「STAP細胞は本当に存在するのか」という点は、これから1年かけて再現実験をして結論を出すらしいです。ここが焦点になると思うのですが、それに関しては結論は出ず。
理研にすると、小保方さんをスケープゴートにして解雇処分、共同研究者は軽い処分で済ませて、STAP細胞なんてどうでも良いから、早く世間から忘れられたい、という感じではないでしょうかね。
STAP細胞は、科学ネタで、必ずしも世間の関心が高いわけでも無いと思いますが、若い女性が前面に出たばかりに、マスコミが異常に良く食いついて、絶賛状態に・・・・
・・・しかし画像の流用疑惑やら、再現できないといった問題が出てきたら、手のひらを返してバッシングの嵐。バッシングの激しさは、時期近くして問題になった佐村河内氏のケースも影響しているのかもしれません。
一番恐ろしいのは、マスコミの態度の変わり具合と感じています。
読売新聞サイト
STAP(スタップ)細胞の論文問題で、理化学研究所の調査委員会は1日、論文の画像に意図的な改ざんと捏造(ねつぞう)にあたる研究不正があったとの最終報告書を発表した。
不正は筆頭著者の小保方晴子ユニットリーダー(30)が単独で行ったと認定した。これを受けて記者会見した理研の野依良治理事長は「科学社会の信頼性を損なう事態を引き起こし、おわびする」と謝罪し、著者へ論文取り下げを勧告して関係者を処分する方針を明らかにした。
調査委はSTAP細胞が本当に作製できたかどうかは「今回の調査対象外」とし、今後の再現実験の結果を待つとした。理研は1年かけて再現実験をする方針で、まず4か月をめどに中間報告を公表するという。
(2014年4月1日 読売新聞)
STAP(スタップ)細胞の論文に捏造(ねつぞう)や改ざんなどの不正があったと認定した最終報告で、理化学研究所の野依良治理事長は1日、東京都内で記者会見し、STAP細胞の存在を検証する再現実験を理研内で始めたことを明らかにした。
野依理事長は、理研の小保方晴子ユニットリーダー(30)ら論文著者に論文取り下げを勧告する方針だが、小保方リーダーは不服を申し立てる考えだ。一方、下村文部科学相は、「(組織のどこに問題があるかの)調査は不十分だ」と述べ、第三者による追加調査を求めた。
再現実験については、4か月後の今夏に途中経過のまとめを行い、1年後の来春までに最終的な結果を公表する。論文著者の一人、理研発生・再生科学総合研究センターの丹羽仁史プロジェクトリーダーが担う。竹市雅俊センター長は記者会見で「簡単な実験ではない」と述べ、第三者の再現実験は難しく、まず理研が実験を行う考えを示した。
論文取り下げの勧告について野依理事長は、「不服申し立てを行う権利を保障し、所定の手続きを経た上で行う」と話した。
(2014年4月2日 読売新聞)