全国6海峡をトンネルや橋でつなぐ「海峡横断プロジェクト」が復活に向けて動き出した、というニュース記事がありました。
2008年に無駄な公共事業として、調査が打ち切られていますが、最近になって、海峡周辺の自治体が調査費を計上したり、国会議員が議連を作ったりし出しているとのこと。
全国6海峡というのは、東京湾口道路、伊勢湾口道路、紀淡海峡道路、豊予海峡道路、関門海峡道路、島原天草長島連絡道路だそうです。
橋かトンネルか、といったことは決まっていないのですが、どちらにしろ技術的には不可能では無いと思います。本四架橋や青函トンネルなど既に造っていますし。
問題は、建設費と造った後の維持管理コストでしょうね。
結局はカネの問題になるでしょうから、そのあたりの手当がつくのであれば、ひとつかふたつぐらい造ってみたらどうかと思います。
人口減少社会が進んでいくこれからの日本で、土木技術の粋をふるう最後のビックプロジェクトとして・・・
そうはいっても、いつ破綻しても不思議では無い財政事情の中で、海峡道路の必要性が本当にあるのかとか、公共事業以外に使うべき使途があるんじゃないか、という命題を乗り越えるのは非常に難しいのではないでしょうかね。
asahi.com
海峡道路構想、復活の動き 「無駄」批判、08年に凍結
2013年10月22日04時15分
【野口陽、桑原紀彦】「無駄な公共事業」と批判を浴び事実上凍結されていた、全国6海峡をトンネルや橋で結ぶ構想「海峡横断プロジェクト」の復活をめざす動きが始まった。うち一つの「関門海峡道路」(北九州市―山口県下関市)では、福岡県が事業化に向けた調査を6年ぶりに再開する方針を固めたことが21日、関係者への取材でわかった。目的には「防災」などを掲げるが、識者からは必要性を疑問視する声もある。
プロジェクトは1987年、第4次全国総合開発計画で原案が示され、国などが調査を進めてきた。しかし2008年、国会で批判されたことを受け、冬柴鉄三国土交通相(当時)が「個別プロジェクトに関する調査は今後行わない」と表明。国や関係自治体の多くが調査を打ち切った。その後、「コンクリートから人へ」を掲げる民主党政権下で、事実上の凍結状態が続いていた。
関門海峡道路は、関門トンネル、関門橋(いずれも北九州市門司区―下関市)に続く第3のルートとして北九州市小倉北区と下関市を結ぶ構想。橋かトンネルかなどは未定だが、総工費は400億〜2千億円に上るとの見方もある。