一連の耐震強度偽装事件により、今年6月から新しい構造設計審査制度がはじまることとなりました。
「構造計算適合性判定員」なる人たちが、構造計算をチェックすることになります。
この判定員候補に対して行った講習会で、講習の後、実際に構造計算のチェックを行う実技試験が行われ、その結果、
判定員としての能力を持っていると認められる人は約40%、不合格は約50%だった、ということです。なお、
正式な判定員になるためには、実技に合格してさらに国土交通大臣に申請して認められる必要があるとのことです。
今回の合格率40%は高いのか低いのか。受験者の母集団がどんな人たちかにもよるので、
一概には言えないところがありますが、一級建築士の合格率が10%程度、技術士が15%程度なので、
値を見れば40%は高い数字でしょう。
ちなみに、建築構造専門の大学教授や准教授は、実技試験を受けるまでもなく判定員の要件を満たしているとか。
実技試験を受けていたら、100%の合格率で合格していたのでしょうか。
私の感想では、やはり40%は実務経験者が受験しているから高い数字なのでしょう。しかし、一般の人が見たら、 合格率半分以下で大丈夫か?という感じでしょうね(^^; asahi.comの記事は「48%が不合格」 という見出しですから。
新しくできる構造計算の適合性判定機関は、果してうまく機能するのでしょうか。ちょっと見るところ、 構造計算の権威機関になりそうな感じですが。
国土交通省
構造計算適合性判定に関する講習会の結果概要について
asahi.com
偽装見抜く判定員の実技試験、48%が不合格
2007年04月03日11時46分
耐震強度の偽装や設計ミスによる強度不足を未然に防ぐため、 国が6月20日から導入する新たな構造設計の審査制度で、 判定員の資格を得るための実技試験を3月に受けた構造設計専門の建築士ら3354人のうち、48%の1608人が、 不合格になったことが3日、分かった。
国土交通省によると、39%の1315人は十分な審査能力があり、判定員の要件を満たすと判断された。 また、13%の431人は回答は正しいものの、理由の記述が不十分だったことなどから今回は合否が保留され、 4月下旬に「追試験」を行うという。
新たな建築確認制度では、自治体や民間機関の審査の後、都道府県知事が指定する 「構造計算適合性判定機関」で、構造設計事務所を営む実務家らの「構造計算適合性判定員」 が同業者同士で構造を審査する「ピアチェック」が行われる。
今回の試験はこの判定員を選ぶためのもので、 3月8〜22日に全国延べ12会場であった講習会の際に実施した。



