2013年08月01日

国土交通省、設計業務の「赤黄チェック」を義務化へ

国交省が土木構造物の詳細設計で「赤黄チェック」の義務化へ向けて今年度に100件程度試行を行うそうです。単純な図面作成ミスを減らす対策としてはじめるようです。

 

赤黄チェック義務化、といいますが、ウチのような下請会社(協力会社)では、チェックシートの提出なんて随分前から義務化されてますよ。

チェックと言っても、第三者では無くてセルフチェックなので、チェックとしてはまだ甘いかもしれません。

そこそこの規模のコンサルさんであれば、担当者以外に、社内にチェック専門部署があったりして、さらにチェックしたりしていますね。

 

と、設計段階で二重、三重にチェックしても、施工になってまたチェックすれば、やはりいくらか問題は見つかるものです。「人間はミスをする動物」、ミスを無くすにも限界はあると常々感じます。

結局、単純ミスのたぐいは、どれぐらい真剣にチェックするかによって数が増減するものでは無いですかね。俗に言う「めくらチェック」では、何重にチェックしても意味はありません。

受注者がチェックするのでは無く、第三者照査で、ミスを見つければ業務金額増額、というのがいちばん真剣にチェックするのかも・・・・?

 

ところで、引用記事中の赤黄チェックは「赤書きで確認マークを入れ、修正個所は黄色で消して赤字で直す方法。」となってますね。

しかし、私の周辺では、チェックをするときは「OK箇所は黄色で消して、修正が必要な箇所を赤書する」というスタイルです。赤書箇所を修正したら、青や緑など、違う色で消したりします。

これって、実はスタンダードでは無かったんですかね・・・・これからは、チェックシートの書き方を指定されそうです。

建設通信新聞
構造物設計照査/「赤黄チェック」を義務化/単純ミス防止へ100件試行

国土交通省は土木構造物の詳細設計業務において、照査での「赤黄チェック」の実施を義務付ける方法を試行導入する。設計図面や設計、数量計算書に確認・修正結果を直接書き込み、データ入力時の不注意や確認不足といった単純ミスの発生を防ぐ。2013年度中に各地方整備局と北海道開発局、沖縄総合事務局の各発注機関ごとに10件程度、合計約100件の業務で試行し効果を検証していく。
発注者、設計者、施工者による三者会議の場では、構造物に影響を及ぼす設計成果の不具合が多数発覚しており、なかでも単純な図面作成ミスが突出して多くなっている。10年度上期のデータによると、国交省が発注した870業務のうち、4分の1以上の232業務(537カ所)で不具合が見つかった。196カ所は全体一般図や構造図、配筋図など図面の作成ミスだった。
そこで業務受託者の照査体制を強化し、設計不具合の主要因である単純ミスを減らすため、かねてからエラー防止に効果的と言われてきた「赤黄チェック」の義務化を試行することにした。国交省は2日付で、各地方整備局などに事務連絡を発出した。
赤黄チェックとは、設計図面や数量計算書など相互の整合について、赤書きで確認マークを入れ、修正個所は黄色で消して赤字で直す方法。確認・修正の過程が残り、照査実施の根拠資料にもなる。照査は当該設計業務を直接担当していない技術者が行う。
国交省によると、道路や橋梁など詳細設計照査要領の対象8工種ではチェックシート(照査項目一覧表)の使用を定めているが、基本的に照査は受託者の責任で実施するものであり、その具体的な方法までは特に指定していない。
試行案件では赤黄チェックを義務化。確認・修正結果は成果品として納める必要はないが、設計成果品納入時の照査報告で提示を求める。
対象となる詳細設計業務には、赤黄チェックの実施に伴い照査の歩掛かりを上乗せする。委託費全体では概ね2−3%の上昇になるという。
国交省は試行導入した業務の完了後、関係者へのアンケートなどを通じて効果を検証。設計の品質確保に役立つことが確認されれば、適用拡大を検討していく。
[ 2013-07-08  1面]

posted by いさた at 16:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 土木関連(技術) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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