前話からの続き。撃墜されたガンフェニックスストライカーに乗っていたリュウ・ジョージ・マリナは無事だった。 人々の声援を受けて奮起したメビウスは、またもメビュームダイナマイトを使ってインペライザーを倒すが、 体力も極限に達している模様。リュウのところにミライが現れ、ミライ=メビウスであることが人々に知れる。「ありがとう」 とお礼を言ってもらったのは救いか。
次々に空間転移で送込まれるインペライザー。メビウスが戦える状態ではなく、GUYSが応戦し、 シルバーシャークGで1体は撃破。だが、インペライザー得意の乱射で、武器は破壊され、 フェニックスネストのフライトモードも使用不能。粒子加速器もやられてマケット怪獣も使えない。 ロボットであるインペライザーが粛々と攻めてくるここまでのシーンは、絶望感がよく出ていると思います。 いつもはおちゃらけているトリヤマ補佐官も真剣に働き、緊迫感が伝わってきます。
そして、フェニックスネストへ向け、強力な光弾を放とうとするインペライザー・・・万事休すかと思われたとき、 インペライザーが真っ二つに!ザムシャーが助けに来てくれた!(本人は助けに来たとは言わないけれど)。 サイコキノ星人のカコとファントン星人も同じく助けに来てくれました。ファントン星人も戦ってくれていたのだろうか? (^^; バラバラになったインペライザーがつぶされていったのはファントン星のテクノロジーなのか。 他の宇宙人が助っ人に現れる、というのはこれまでのウルトラシリーズには無かった、メビウスならではの展開でしょう。
さて、ほっとしたのも束の間、黒雲と共に、遂に暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人が出現。
エンペラ星人は太陽から光を奪い、自らが地球に降り立ち、地球を滅ぼしに来たのだ。メビウスを狙ってきたのは、
3万年前にウルトラの父に敗れた決着をつけるためでもある。タロウの時に名前だけは出てきていたエンペラ星人ですが、
姿を現すのは初めて。
デザイン的には、残念ながらあまりカッコイイとは思えないですね。「暗黒」
ということで色彩もダーク系主体でかたちがわかりにくい。全身は割にシンプルですが、「皇帝」ということで、
もっとゴテゴテした装飾品(例えば甲冑的なもの)をつけている方が、威厳を表現できたのではないでしょうか。
ただ、戦闘の実力はといえば、さすがは大皇帝、掌から波動や光弾を放つだけで、本気を出しているとは思えないが、 ザムシャーも、またフェニックスネストを救うために現れたヒカリも歯が立たない。メビウスは体力が極端に消耗しているのか、 変身することも出来ない。熱血のリュウが、ひとりガンクルセイダーで出撃、スペシウム弾頭弾で攻撃するが効果はない。 まさに打つ手が無い・・・
エンペラ星人がフェニックスネストにトドメの光弾を打込もうとしたとき、ザムシャーが最後の力を振絞って盾になり、 螢のような光の塵になって消えてしまいました。最期の「これが守るということなのだな・・・」という言葉は、 自分の強さのみを追求していたザムシャーが、守ることの意味を知った瞬間だったのでしょう。悲しいシーンだったのですが、 剣豪らしい美しい死に様だったと感じました。
最後の力を振絞り、ザムシャーの刀でエンペラ星人へと斬りかかるヒカリ。エンペラ星人に傷を負わせたようですが、 ヒカリも力尽きて姿を消してしまいます。そこへリュウが突っ込むが、エンペラ星人の光弾で撃墜されてしまったのか。
頼もしい助っ人が現れたものの、太陽は闇に閉ざされ、圧倒的強さのエンペラ星人が地球に降立ち、 抵抗することもままならない、まさに絶望的状況。「絶望の暗雲」に閉ざされてしまいました。全編に渡り重苦しい話でしたが、 次回最終回で、この状況をどうやって打開するのか?次回は見逃せません。