今年のプロ野球、去年よりもホームランが急増していて、統一球は去年より飛ぶ球に変わっているのでは、と言われていたようです。
NPBはこれまで仕様は変更していない、としていたそうですが、昨日になって去年より反発が良い球(といってもプロ野球規則の範囲内とのことですが)に変えていたことを認めています。
去年までのボールは規定の反発係数を下回ることが多かったため、今シーズンは調整するように指示して、結果としてより飛ぶボールになっているとのことです。
そういう理由ならシーズンが始まる前に発表しても良さそうなものですが、そうしなかったのは、去年の統一球は失敗だったとか批判されるのが怖かったのでしょうか。
まあ、変更していない、と言い張っていた思惑はいろいろとあるのでしょうが、実際にプレーしている選手なら肌で感じることでしょうし、発覚しないことはないでしょう。
ただでさえ、機構と選手との関係に不信が出てくるでしょうが、こんなシーズン途中の発表は火に油を注ぐような感じもします。
しかし、規定の反発係数の範囲内のものを使って、成績に結構な差が生じるのであれば、統一球の規定自体を見直す必要がありそうですね。
製造が難しくなるのかもしれませんが、反発係数の許容範囲を狭くするとか。
産経ニュース
やっぱり飛ぶ球だった
2013.6.11 21:50
プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)は11日、飛距離を抑えることなどを目的に2011年から導入していた統一球を今季から変更していたことを認めた。下田邦夫事務局長は「規定の反発係数の範囲内に収めるため」と説明しているが、実態として今季は昨季より飛ぶ球を使っていることになる。
下田事務局長によると、昨年までの検査で反発力が基準よりも低い球が目立ったため、製造しているミズノ社に昨夏に修正を指示し、今季開幕から新球を使用していた。
プロ野球では今季、昨年までの2シーズンに比べて本塁打が増加傾向にある。仙台市で11日に行われた日本プロ野球選手会との事務折衝で統一球の検証と説明を求められ、経緯を明らかにした。NPBはこれまで「統一球の仕様は変更していない」としていた。
NPBはミズノ社に対して、統一球に関する問い合わせには「全く変わっていない」と答えるよう指示していたという。
YOMIURI ONLINE
プロ野球統一球、飛んでいるのはわけがあった
日本野球機構(NPB)は11日、プロ野球で使用されている統一球が、規則に適合させるため、昨季より反発力の大きいボールになっていることを明らかにした。
仙台市で行われた労組・日本プロ野球選手会との事務折衝で経緯を説明した。
2011年から導入された統一球は、規則で定められている平均反発係数の下限に合わせるよう製造されたはずだったが、NPBが昨季前半に実施した検査では、下限を下回る反発係数を示したボールが多かった。そのため、NPBはボールを製造するミズノ社に下限に合わせるように微調整を要請した。この結果、今月のNPBの検査では、反発係数の適合域内で下限を上回るボールが多くなった。
セ、パ両リーグの本塁打数は、昨年6月10日の時点では、325試合で296本(1試合平均約0・91本)だったが、今年は10日現在、341試合で512本(同1・50本)と急増している。統一球導入前の10年は、1試合平均約1・86本だった。
(2013年6月12日07時12分 読売新聞)