神奈川県川崎市の中学で、遅刻した生徒を回数によってランク付けし、廊下に貼り出していたそうです。 掲示はすでに止められており、掲示をした先生は学年集会で謝罪したとのこと。
記事を読んでいて疑問に思ったのは、何が悪かったんだろう、ということですね。最高ランクの「地獄に直行」 という表現がまずかったのか、それとも「廊下」に貼り出したことが悪かったのか(各教室なら良かったのか?)。それとも、 文科省の視察があった時だけ掲示を外したことが悪かったのか。または、もっと根本的に、 遅刻をした者の名前を明らかにしたことが悪かったのか?
掲示を行った先生と生徒との関係がよくわかりませんが、お互いに信頼関係がよく築かれていて、
掲示は指導の一環である、名前が出たら恥ずかしいから遅刻をしないように気をつけよう、
という風に理解されていたのであれば、私はそんな謝罪云々という問題ではないと思います。
せいぜい、「地獄へ直行」ではなくて「家庭訪問」とか「厳重注意」ぐらいの表現にしてはどうか、
ぐらいではないでしょうか。
毎日インタラクティブ
中学教諭:遅刻生徒を格付け 「地獄へ直行」など掲示
川崎市麻生区の市立長沢中(渡辺直樹校長)で昨年9〜12月、2年の学年主任の男性教諭(48)が、 遅刻した生徒の名前を回数に応じ「イエローカード」「地獄へ直行」 などと5段階にランク付けして廊下に張り出していたことが分かった。教諭は27日の学年集会で、生徒に謝罪したという。
同校によると、ランクは遅刻回数の少ないものから順に「イエローカード」「レッドカード」 「家庭にTEL」「校長先生と面談」「地獄へ直行」。マジックで模造紙に書いて廊下に張り出し、 各ランクの脇に生徒の名前を書いた付せんをつけていた。
渡辺校長は「教諭と生徒の関係は良好」として放置。だが、同11月、 文部科学省職員が同校を視察した際には外させた。その後、教諭は再び模造紙を張り出したが、 他の教職員の指摘で同12月末に取り外したという。渡辺校長は「教諭への指導が足りなかった。 生徒や父母に説明とおわびをしたい」と話している。【吉住遊】
毎日新聞 2007年3月1日 11時56分 (最終更新時間 3月1日 12時11分)