四天王の2番目、策謀宇宙人デスレム登場。デスレムの作戦は、 月面より帰還する途中のフェニックスネストを拘束してGUYSクルーを人質に取り、 思うように抵抗の出来ないメビウスを倒しつけ、さらには人間とメビウスの信頼関係を崩壊させること。
注目すべきは「市民」の反応。フェニックスネストが爆破された時点ではGUYSクルーが殉職したと思い、
メビウスと共にデスレムへの怒りに燃える。ところが、GUYSクルーが実は人質になっていて、
そのためにデスレムに手出しが出来ないと知るや、今度は市民より仲間が大事なのか、と身勝手な主張に早変り。
GUYSクルーが、ハム無線を通じて地上との交信に成功、メビウスに自分たちにかまわず戦え、という意志を伝えると、
今度は自己犠牲の精神に感動したのか、メビウスを応援し始める。
ちょっと、簡単に考え方が変りすぎでは(^^; 「身勝手さ」はよく表現できていたと思いますが、現実味が薄い。
今回登場の帰りマン(やっぱりウルトラマンジャックには抵抗がある)は、
郷秀樹の姿では人間不信に陥ろうとするミライを励まし、
変身後はデスレムに破壊されそうになったフェニックスネストの盾になって守りました。
前話のエースほど派手な活躍ではなかったですが、変身後よりも、団時朗氏による、
郷秀樹の風格ある演技が印象に残りましたね。
往時の帰りマンのスーツアクター・きくち英一氏による電気店のおやじが、フェニックスネストとの通信役となり、
「ウルトラマンが帰ってきた」とのたまうあたりはシブイ演出でした。「次郎君」
が何らかの形で出てきても良かったように思います。
結局、デスレムは人間との信頼関係を取戻したメビウスにあっけなく敗れてしまいます。知恵は回るが、
肉弾戦は強くないタイプだったのでしょう。「完全なる敗北」を目指したのですが、「策謀宇宙人」という肩書の割には、
ストレートでわかりやすい作戦で、ヤプールの方がよほど嫌なところをついてきていたように思いますが、
やはり1話のみの構成では限界があるということでしょうか。
四天王の一角、というほどの強さは感じなかったですね。
さて、前話でエースと関連があったのはマリナで、本話で帰りマンと関連があったのは(最後の一瞬だけですが)、 デスレムにメッセンジャーとしてひとり地上へと生還させられたジョージでした。
次回はセブン登場でコノミと関わりを持つようです。ということは、 初代マンはテッペイあたりと絡むことになるのでしょうか。そうすると、ゾフィーとGUYSクルーの関わりは?「旧友の来訪」 で語られてしまったのか、それとも別のエピソードがあるのか?