先日の日本での柳沢発言を受けて、ということでもないでしょうけれど、ドイツではカトリック司教の発言により
「産む機械」論争が起きている、とのこと。
「産む機械」という日本語訳が、もとのドイツ語での意味に対して適当な訳であるのかどうかわからないので、
単に柳沢発言をなぞらえた表現である可能性ありますね。
ただしドイツの方は、引用記事を読む限り、単なる「不適切な比喩」ではなく、宗教的・思想的信条に基づいた 「政策批判発言」ととれます。その意味では、わが日本の「産む機械」柳沢失言とは質が違う問題で、言葉の表現ではなく、 保育所増設という政策に関する議論をすべきではないかと思います。発言の撤回云々が取沙汰するのは、 その議論を経た上のことではないかと思います。
さあ、社民党の福島党首は、この問題についてはどう考えるでしょう。高知市議の「錆付いた機械」の方で、 ドイツどころではないかな(^^;
asahi.com
ドイツで「産む機械」論争 司教発言きっかけに
2007年02月24日10時54分
日本と同様に少子化に悩むドイツで、カトリック司教の「産む機械」発言をめぐる論争が起きている。 政府が検討中の保育所増設計画に対し、司教が「幼児が母親から離され、女性を『産む機械』に格下げする」 と批判したのがきっかけだ。カトリックは国内に強い影響力があり、保育所の利用者などが猛反発。メルケル首相も23日、 「産む産まないは自由だ」と批判したが、司教に発言を取り消す気配はない。
独メディアによると、南部アウクスブルクのワルター・ミクサ司教(65)が22日、 教会を訪れた人々に「保育所増設は女性を労働力として産業に組み込むことを優先している。女性を産む機械に格下げする」 と発言した。メディアはこの発言を一斉に報じ、有力紙フランクフルター・アルゲマイネは 「子育てしながら働く女性の負担は大きい。『産む機械』という表現はやめるべきだ」と批判した。
政界も反応。連立与党・社会民主党の男性議員は「女性軽視だ」と司教退任を要求。野党90年連合・ 緑の党の女性党首も「働く女性の現状を考えていない」と語った。
ローマ法王ベネディクト16世の故郷でもある同国は南部などでカトリック信仰が強い。司教は23日、 テレビに出演し、「批判は承知しているが後悔していない」と発言の撤回を拒み、「86% の女性が幼子を育てることに専念している」と論じた。
独政府は今月、2013年までに保育所を3倍に増やすよう検討すると表明していた。