2007年01月11日

風力発電の風車が倒壊

 青森県の風力発電の風車一基が根本から倒壊。人的な被害は無かったとのこと。 昨日のテレビニュースでも取上げられていて、見事に根本から倒れていました。 基礎コンクリートの鉄筋周りできれいに倒れていました。

 風力発電の風車は、ヨーロッパの設計基準が世界基準で、日本の台風のような強い突風が吹く環境は、 想定していないようです。
 支柱の高さが68mだそうですが、基礎は簡単、というか意外に小さい印象を受けました。規模からして、 基礎は短い杭でも打っているのかな、と思っていましたが、ほぼ直接基礎ですね。ヨーロッパではこれでも特に問題は無い、 もしくは青森県の現地はかなり地盤が良い、ということなんでしょうか。

 

 原子力安全・保安院が調査に乗出した、ということですが、原因解明には時間がかかるのではないでしょうか。 事故原因は単一ではなく、色々な要素が複合しているでしょうから。

 私は、主な原因は、年間を通じて風向きが変ることで、
  1)支柱が前後左右に振動
  2)それにより基礎の鉄筋が集中している部分も振動
  3)鉄筋に沿った部分のコンクリートに徐々にひびが入り、強度が低下(鉄筋が集中しすぎ?)
  4)遂には、支柱に沿った円周状にひびが入り、基礎が支持力を失う
  5)強風に耐えられず、倒壊
 と、一種の疲労破壊を直感的に想像したのですが、さて調査結果はどうなるのでしょう。 基礎の構造(配筋)自体に問題があるようにも思えますね。杭にするなり、またはもう少し根入れ長があれば、 倒壊にはいたらず、傾くぐらいで済んだかも知れないですね。

 24基あるうちの1基のみ倒壊、ということなので、施工時に何らかの問題があったのではないか、 と疑われているようです。それが事故の一因である可能性もあるでしょう。
 疲労破壊だとすれば、この1基だけが早く壊れたのは、施工に問題があったのことによるかもしれませんが、 他の風車も倒壊はしていないにしろ、同様な現象が進行しているかも知れません。

 

 いずれにせよ、これから日本で風力発電を推進して行くのであれば、この事故を教訓にして、 日本の風土にあった風力発電設備の設計基準を考えていく必要がありますね。

 



asahi.com
風力発電の風車、根元から倒れる 青森

2007年01月10日19時03分

 青森県東通村岩屋にある風力発電施設「岩屋ウインドファーム」の風車1基が根元から倒れる事故があり、 経済産業省原子力安全・保安院が10日、調査に乗り出した。事故のため周辺地域で一時停電したが、けが人はなかった。

 施設を管理運営しているユーラスエナジー岩屋(本社・東通村)によると、 ファームには25基の風車があり、倒れたのはほぼ真ん中にある11番目の風車。 8日午後10時ごろに岩屋地区で停電があり、東北電力が調べたところ、風車が倒れ送電線を切断していたことがわかった。

 風車はデンマーク製で、支柱の高さが68メートル、羽根の長さは29メートル。支柱は鋼鉄製で、 一番太い部分で直径が3.6メートルある。土台はコンクリートで固められていたが、 風車は根元からもぎ取られるように倒れていた。

 施設は01年11月に操業を開始し、発電出力は1基1300キロワット。 設計では風速60メートルの風に耐えられるといい、ほかの24基に異常はなかった。 事故後はこの24基の風車も運転を中止している。

 

posted by いさた at 17:56 | Comment(0) | TrackBack(1) | 土木関連(技術) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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