新年早々、嫌な事件が発覚しました。三人兄妹の次兄が、妹になじられた、ということで妹を殺害、 遺体をバラバラに切断したとのこと・・・
容疑者の次兄と殺された妹との関係は、容疑者の自供では「3年間話すことが無かった」など、
険悪な関係であったようです。三浪(?)している、
また受験時期が迫っているということで次兄はナーバスになっていたのかも知れません。また、
そういう心情を理解しないかのような、被害者の言葉にも問題はあったかと思います。
しかしながら、なじられたという動機で妹を殺害の上、遺体を切断、という行為は、猟奇的であるし、異常ですね。
近所の評判では、まともそうな歯医者の家族だったようですが、このような事件を起してしまった、 ということは何か歪みを抱えていて、それが暴発してしまった、という感じを受けます。
次兄と妹の関係、ではなく家族全員の関係の中に歪みがあったように思います。事件発生の速報報道で、 被害者が不在でも家族は気に留めなかった(外泊することがあったためだという)ということです。子供といえども、 20歳の大人だから、という扱い方なのかもしれませんが、気に留めなかったという点が、 歪みを象徴しているように感じますね。
毎日インタラクティブ
切断遺体:殺害された女子短大生の兄を逮捕 警視庁
東京都渋谷区の歯科医、武藤衛(まもる)さん(62)宅で長女の短大生、亜澄(あずみ)さん(20) の切断遺体が見つかった事件で、警視庁捜査1課と代々木署は4日、兄の予備校生、勇貴(ゆうき)容疑者(21) を死体損壊容疑で逮捕した。「妹から『夢がない』となじられ、かっとなって殺した」と殺害も認めている。
調べでは、勇貴容疑者は12月30日午後3時ごろ、自宅で亜澄さんの遺体の頭部、両肩、腹部、 両足などを自宅にあった文化包丁とのこぎりで切断した疑い。遺体は関節部分で十数個に切断し、4つのポリ袋に入れ、 自宅3階の自分の部屋のクローゼットや物入れに分けて隠していた。室内の血痕はふき村っていた。
勇貴容疑者は調べに対し、「『私には夢があるけど、勇君(勇貴容疑者)には夢がないね』となじられ、 頭にきて殺した」と供述。亜澄さんは当時、勇貴容疑者に対して「私は勉強しているから夢が持てる。(勇貴容疑者は) しっかり勉強しないから夢がかなわない」との趣旨のことを話したという。切断した遺体については 「後で捨てるつもりだった」と供述しているという。
武藤さん方は、双方とも歯科医の両親と大学歯学部生の長男(23)、二男の勇貴容疑者、 亜澄さんの5人暮らし。勇貴容疑者は、千代田区にある予備校の歯学部受験コースに通っていた。
母親は12月30日昼、長男と一緒に東北地方に帰省のため自宅を出る際、「後で来なさい」 と亜澄さんに話しており、勇貴容疑者は母親らの出発直後に殺害したらしい。武藤さんは30日夜に外出先から帰宅、 31日深夜に帰省したが、遺体に気づいたのは帰省先から戻った翌日の3日夜だった。事件発覚を逃れるため、 勇貴容疑者は武藤さんに「友達からもらった観賞用のサメが死んだ。部屋に置いてあるが、においがしても開けないで」 と言っていたという。
勇貴容疑者は12月31日から今月11日までの予定で神奈川県で開かれた予備校の合宿に参加。 家族とは別に過ごしていた。捜査1課は4日未明、合宿先から勇貴容疑者に同行を求め、事情聴村。 追及したところ事件への関与を認めた。
◇歯科一家、同じ道目指し浪人
近所の人によると、武藤さん方は夫妻とも歯科医で、父親の代から地元で開業している。 長男は大学歯学部に通い、勇貴容疑者も同じ道を目指していた。
勇貴容疑者は東京都内の中高一貫私立校を卒業後、 私大の歯学部を受験するために医歯学系予備校に通っていた。予備校は、入学費と授業料が約300万円で、 年末からの合宿も約60万円と高額だった。
近所の無職の男性(65)は「中学のころに『いい学校に入らなければならないんだ』 と話すなど勉強に悩んでいる様子が気になった。最近は、頑張れよ、と声をかけたらニコニコ笑っていたし、 兄妹の仲が悪いとも聞いたことがない」と複損な表情だった。
別の60代男性は「武藤さん夫妻は腕のいい歯科医で、奥さんは数年前、『長男が歯学部に受かった』 とうれしそうに言っていた」と、勇貴容疑者への期待をうかがわせる話をした。
予備校の理事長は「おとなしく、まじめにやっていた。あいさつもしっかりでき、 宿題を忘れた時は申し訳ないと自分から担任に謝りに行く生徒だった。 合宿中に体調や精神面で変化があれば気づくはずだが、普段と変わらなかったと聞いている。とても信じられない」 と肩を落とした。
毎日新聞 2007年1月4日 21時01分 (最終更新時間 1月5日 0時14分)
東京都渋谷区の歯科医、武藤衛さん(62)方で長女の短大生、亜澄(あずみ)さん(20) の切断遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された兄の予備校生、勇貴(ゆうき)容疑者(21)は「 (事件までの)3年間は(亜澄さんと)話すことがなかった」と供述していることが分かった。司法解剖では、 亜澄さんの遺体に首を絞められたり、水に沈められた跡が見つかった。 警視庁捜査1課は殺害の経緯や方法についてさらに追及している。
調べに対し勇貴容疑者は殺害の動機について「『夢がない』となじられた」と供述。その後の調べで、 亜澄さんとの関係について「妹と仲が悪くなり、家の中でも避け、この3年は話をすることもなくなった」と供述した。 また「(亜澄さんが)テレビを見ている居間に行った時、なじるような言葉をかけられた」 と殺害に至る経緯を供述しているという。
亜澄さんの言葉について勇貴容疑者は「一生懸命勉強しているのに、 いくら勉強してもだめだという意味に受け止めた」と説明しているという。
一方、亜澄さんの死因は特定できていないが、司法解剖の結果、遺体には、 首を絞められた際に生ずる所見がみられ、肺には水が含まれていることが分かった。こうしたことから、絞殺や、 浴槽に沈められたことによる溺死の可能性がある。また頭部の傷は、鈍器で殴られた跡らしい。
遺体の切断に使ったのこぎりと文化包丁について勇貴容疑者は「洗って血を流した」と供述している。 のこぎりは自分の部屋に、包丁は台所にあったもので、遺体の切断後、それぞれの保管場所に戻したという。【鈴木泰広】
毎日新聞 2007年1月5日 11時17分 (最終更新時間 1月5日 12時51分)
TBありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
正月三が日開け早々に聞こえてきた、大変に嫌な事件でございます。ご指摘のように、家族には何かのゆがみがあったのでしょう。まぁ、部外者には推定するしかないのですが、しかし、センター試験を控え、次男がナーバスになっていたことは容易に想像できます。
しかし、それと今回の猟奇的犯行とは、結びつきません。なんとも、不可解な一件であります。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
>しかし、それと今回の猟奇的犯行とは、結びつきません。なんとも、不可解な一件であります。
ナーバスになっていてつい・・・という犯行では無いですね。
普通に考えると、歪み・恨みが積重なってついに爆発、という感じがします。
が、最近は積重ならなくても、簡単に人を殺してしまう心理状態の人が増えているようなので、一概には言えないかもしれません。