中国では、都市部で子供に物乞いをさせて収入を増やす大人が急増し、社会問題になっているらしい。
都市部で物乞をすると、建設労働やファーストフードの日給よりも儲かる、というのがその理由らしい。
路上生活をしていて、大人が子供に物乞いをさせるケースが多いそう。ただし、物乞いを経験した子供は、心に傷を負い、
勉強への意欲を失ったり、学校に管理されるのを嫌がるといった子供が多い、ということ。
何らかの事情により、ひとりで生きていかねばならない子供が物乞するならともかく、
儲けるために大人がさせるというのはねえ・・・・中国でも「問題」としての認識はあるようですが、
日本とは発想の違いを感じる出来事です。
それにしても、肉体労働やアルバイトより、物乞いの方が儲る、というのも不思議な感じですね。子供がするから、同情を引いて施しを受けやすい、ということもあるでしょうが、経済成長で、乞われて金を渡せる余裕のある人が多い、ということなのでしょうか。
ただ、物乞いをさせることが一種の子供への虐待であるなら、形の違いはあれ、日本の現状も同じようなものか、 とも思います。死に至るよりは、心に傷を負っても物乞の方がマシなのかも。
毎日インタラクティブ
中国:子供に物ごいさせる大人急増 建設労働以上の収入に
【上海・大谷麻由美】経済発展が進む中国の都市部で、 子供に物ごいをさせて収入を増やす大人の急増が社会問題となっている。 出稼ぎで建設労働などのアルバイトをするよりも収入が多いためだ。中国誌「遼望東方」が報じた。
都会で物ごいをした場合、1日の収入は約80元(約1200円)。 建設労働やファストフード店のアルバイトの日給40〜50元(約600〜750円)に比べて高い。
同誌によると、中国内陸部の陝西省西安市は、 物ごいを目的として都市部に移動する人々の中継地となっている。 西安市で04年に保護された物ごいをする路上生活者は約600人だった。今年1〜6月の保護人数は6000人で、 うち約1000人が6〜16歳の子供だった。大人が子供を雇い物ごいをさせるケースが多かった。
物ごいを経験した場合、保護された後も勉強への意欲を失ったり、 学校の管理下に置かれることを嫌がるなど心に傷を負う子供が多いという。
毎日新聞 2006年11月23日 18時11分