政府は、福井県の大飯原発3、4号機の再稼働を正式決定したとのこと。早ければ7月8日から3号機がフル稼働に入る見通しだそうです。
現在の電力供給事情を考えると、めぼしい代替案が見えない中、現実的選択でしょうね。発表のタイミングも、高橋克也容疑者逮捕や消費税増税の三党合意など、注目度が分散される時機を考慮している気がします。
原発事故のリスクといっても、首都圏に被害が及ばないようなら、本腰を入れて考えてはいないでしょうし、そんなことよりも東京直下型地震の方がはるかに重要な問題になっているかと思います。
これで、関西地域の節電目標値は多少緩和されるようですが、それでも電力不足が解消されたわけではありません。
ここで、この夏は原発稼働は必要なかった、と判断できるほどの低い電力消費量にできれば、また脱原発の動きが活発になりそうですが、そこまでできるでしょうか。
橋下大阪市長あたりがそんな方針を提唱したら、(実現可能かどうかは別として)人気がとれるかもしれません。
YOMIURI ONLINE
大飯再稼働、政府が決定…7月下旬にもフル稼働
政府は16日午前、野田首相と関係閣僚による会合を開き、定期検査で停止している関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を正式決定した。
福井県の西川一誠知事が、再稼働に同意すると首相に伝えた。昨年3月の東京電力福島第一原発の事故後、国内の原発再稼働が決まったのは初めて。2基がフル稼働するのは7月24日以降になる見通しだ。
西川知事は、首相官邸で首相と会談し、「主な電力消費地である関西の皆さんの生活と産業の安定に資するため、(再稼働に)同意する決意を伝えたい」と述べた。首相は「知事の決断に深く感謝を申し上げたい」と謝意を表明した。
関係閣僚会合で、首相は「立地自治体の理解を得られた今、再起動することを政府の最終判断とする」と述べ、再稼働を指示した。
枝野経済産業相は同会合で、「政府の最終判断を私から関西電力に速やかに伝達し、再起動に向けた準備作業に取りかからせる」と述べた。再稼働に向けては、安全に万全を期すよう、関電側に直接伝える機会を早期に設ける考えを表明した。
関電は、3号機について配管の洗浄など再稼働の準備作業を16日午後に着手する。最短で7月4日に発電を始め、7月8日にフル稼働する。3号機が稼働した後、4号機に着手し、早ければ7月20日に発電を開始する。順調にいけば2基ともフル稼働するのは、早くて7月24日、遅ければ8月2日になる見通しだ。準備作業の遅れなどで電力不足に陥る懸念が残るため、計画停電に向けた準備は継続する。
(2012年6月16日14時06分 読売新聞)