先日の金環日食で起きたベイリービーズという現象を利用して太陽の半径が測定され、結果は69万6010kmと発表されています。
誤差は20km前後で、史上最高の精度だそうです。値の幅としては、69万6030〜69万5990kmということになるでしょうか。率にして0.003%。
この結果を出すために、日本国内11カ所で観測されたデータのうち、2カ所が使われたそうですが、他のデータも使えばさらに精度の向上が見込めるようです。
国際天文学連合が定めているおおよその太陽半径の値は69万6000kmだとのことなので、こちらの精度もなかなかのものだと思いますが、やはりより正確な値を究めたい、ということなのでしょうね。
地球の半径がおよそ6400kmなので、太陽は地球のおよそ110倍ほどになりますね。何気なく見上げるお日様も、実はスケール感がピンとこない大きさです。
YOMIURI ONLINE
金環日食で太陽の半径測定、誤差わずか20km
21日の金環日食を利用して太陽の大きさを測定した国内の天文学者らは24日、太陽の半径は69万6010キロ・メートルだったと発表した。
誤差は20キロ・メートル前後で、史上最高の精度だという。
太陽は光が強いため輪郭の位置を観測しにくく、国際天文学連合は、太陽半径を大雑把な値として69万6000キロ・メートルと定めている。
測定には、太陽と月の縁が重なったときに月表面の凹凸から光が漏れる「ベイリービーズ」という現象を利用した。日本の月探査衛星「かぐや」による月表面の地形データも利用して、太陽の縁の位置を精度よく求めた。
太陽の大きさは変動しているという説もある。今回求めた半径は、観測に成功した国内11か所のうち2か所のデータを利用したが、国立天文台の相馬充助教は「他のデータも入れて計算すれば、さらに精度が高まる。今後も日食のたびに大きさを計算し、太陽の大きさがどう変動しているのか確かめたい」と話している。
(2012年5月25日00時18分 読売新聞)
ピンと来ないのですが、相当大きいということだけは、感覚でわかります。
ところで、精度を高めることにより、太陽の大きさを割り出して、何のメリットがあるのですか?