橋本市長になって勢いに乗る「維新の会」。
市長選の際に市職員労働組合が選挙運動に関わって協力者のリストを作っていたなどとして、守秘義務違反で地検に告発していたそうです。
内部告発で、作成されたリストを得て地検に告発したそうですが、その物証たるべきリストがねつ造されたものだと判明しました。
嘱託職員が告発するためにねつ造したリストらしいのですが、そんなもので告発に踏みきった維新の会。
この展開、昔、似たようなことが国会であったなあ、と思い出してしまいました。ホリエモンがダシにされたガセネタ、送金メール問題。
ガセの証拠に乗せられたという点で「勇み足」なんですが、今の維新の会の勢いであれば、これぐらいでは足下はすくわれないかもしれません。
リストを作ったという職員、行過ぎた正義感からなのか、それとも組合の工作員なのか。抗争まっただ中、という感じです。
YOMIURI ONLINE
大阪市長選巡る職員リスト、「維新」が地検告発
昨年11月の大阪市長選を巡り、前市長への支援を求める職員リストが職員労働組合名で作成された問題があり、大阪維新の会市議団は14日、「市職員が内部の人事情報を漏らした」として、被疑者不詳のまま地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで大阪地検に告発状を提出した。
リストは同団の議員が2月6日、内部告発者から提供を受けたとして公表した。幹部を含む1867人分の職員名が並び、市交通局の職員労組「大阪交通労働組合」(大交)が、平松邦夫・前市長支援のため職員に配布した「知人・友人紹介カード」の回収状況をチェックする欄があった。欄外には「(紹介カード提出に)非協力的な組合員は今後不利益となる」と記されていた。
(2012年3月14日 読売新聞)
昨年11月の大阪市長選を巡り、前市長への支援を求める市交通局の職員リストが作成されていた問題で、同局は26日、緊急記者会見を開き、リストは、30歳代の非常勤男性嘱託職員による捏造(ねつぞう)と断定した、と発表した。
職員は交通局の調査に作成を認めていないが、同局は職員を偽計業務妨害容疑で告発することも検討している。
リストは大阪維新の会の市議が2月、「内部告発者から提供を受けた」と公表。1867人分の職員名が並び、「大阪交通労働組合」(大交)が平松邦夫・前市長支援のために職員に配布した「知人・友人紹介カード」の回収状況をチェックする欄があり、欄外には「(紹介カード提出に)非協力的な組合員は今後不利益となる」と記されていた。
市は、リストに非組合員の管理職と組合員が混在し、海外派遣中の職員を「カード回収済み」とするなど、不審点が多いことから、調査を開始。リストの元データとなったとみられる「職員証発行対象者リスト」へのアクセス記録やプリンターの操作履歴などを解析するなどした結果、嘱託職員のIDとパスワードで1月23日に業務用パソコンを使ってリストを作成した痕跡が残っていたという。
嘱託職員は昨年5月から1年間の契約で、鉄道事業本部で庶務担当の補助をしていた。交通局の聞き取り調査に対し、職員は当初、作成を否定。解析結果を示した上で追及すると、あいまいな説明をしているという。
(2012年3月26日 読売新聞)
大阪市交通局の嘱託職員(31)が、昨秋の市長選を巡り、前市長への支援を求める職員労組名義の職員リストを捏造(ねつぞう)していた問題で、この嘱託職員が27日、交通局の調査に対し、「リストは自分で作成し、面識があった大阪維新の会の市議に送った」と話し、自ら捏造した上で、維新市議団に内部告発の文書として提供したことを認めた。
同局は、この嘱託職員を同日付で解職することを決めた。
動機についても、「市長選で前市長を支援する知人カードを昨年9月の勤務時間中に配られ、ひどいなと思った。何らかの方法で告発したいと考えた」と説明し、「新聞報道をみてとんでもないことをしたと思った」と話しているという。
嘱託職員は前日の調査では、「作成していない」と否定。業務用パソコンの操作記録の解析結果を示して追及しても、あいまいな説明を繰り返していた。
(2012年3月27日16時01分 読売新聞)
「今の維新の会の勢いであれば、これぐらいでは足下はすくわれないかもしれません」は正しいです。
しかし、大阪市民は、橋下市長・代表、ならびに、追及した市議を辞任させられなければ、愚民と罵倒されても仕方ないですね。
コメントありがとうございます。
ガセネタを掴んで勇み足は送金メール問題と同じですが、違っている点は証拠が無いけれど、交通局はシロでは無いだろう、というところでしょうか。
別の証拠を探しているのではないでしょうかね。
維新の会の勢いも、大阪市民の選択の結果です。このような「勇み足」での市長の辞任は求めていないのかもしれません。