泉佐野市は、財政破綻一歩手前の状態だそうですが、このほど「泉佐野市」という市の名前の命名権売却に乗出そうとしているとのこと。
市の名前の命名権を売却するケースは、国も聞いたことがないそうで、まさに前代未聞の出来事になるようです。本当に苦肉の策、というニュースですね。
ある企業の城下町になっている市の名前が、その企業の名前に・・・というのはあっても、積極的に命名権を売出す、というのは確かに無いでしょう。
命名権を買うと同時に、泉佐野でありあまっている開発用地に進出してくれる企業があると、市としてはありがたいかもしれません。
まあ、公募したら、意外と応じるところが現れるかもしれませんね・・・どこかのアジアの国とか。
ただ、市の名前となると、住所も変ることになるし、郵便やら地図の表記やら、あるいは駅名や道路の案内標識など、様々に影響がありますから、泉佐野市だけでなく日本中に影響が及びそうです。
そんな影響や、変更費用はどうするのか、といったことまで考えての命名権売却なのでしょうかね。
YOMIURI ONLINE
「市の名前、売ります」破綻寸前の大阪・泉佐野
財政破綻一歩手前の大阪府泉佐野市は、新たな歳入確保策として、企業から広告料をもらう代わりに市の名称を企業名や商品名に変更する自治体名の命名権(ネーミングライツ)売却に乗り出すことを決めた。
契約期間は1〜5年で、国内外の企業を対象に6月から11月末まで募集、広告額は企業から提案してもらう。名称変更は市議会過半数の賛成で可能だが、市民からの反発も予想される。
自治体名の命名権が売却されるケースは総務省でも「聞いたことがない」(市町村体制整備課)という。
計画では、市の名称のほか、香川県の「うどん県」のような愛称の命名権も売却。また、市役所庁舎や、市道の通称も売却対象とし、市職員が着用する制服などへの企業広告も募る。企業の誘致による、雇用創出や税収アップも期待している。
(2012年3月21日14時33分 読売新聞)
問題点ばかりが想像される一件でございます。
ご指摘の通り、一時的に収入が出来ても、名称の変更費用で相殺されるのでは無いか?なんて考えてしまいます。
財政が窮迫している市に変更経費を出す余裕は無いでしょうから、命名権の価格に含めることになるのでしょう。
しかし、そんなことになれば値段が高すぎて商談成立にならないかもしれませんね。