奈良で女児殺害事件を起した小林薫が控訴を取下げ、死刑が確定したとのこと。 本人が考えた末に控訴を取下げると決心したようです。
罪の償いの思いから、自ら死刑を望むならともかく、本人に謝罪や反省の念が無いままに極刑となってしまうのは、 ちょっと納得がいかないところがあります。
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奈良女児殺害事件・被告に死刑判決
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奈良女児殺害 小林被告が控訴取り下げ、死刑確定へ
2006年10月10日13時23分
奈良市で04年11月、下校途中の小1女児(当時7)が誘拐、殺害された事件で、 奈良地裁で死刑判決を受けた元新聞販売所従業員、小林薫被告(37)は10日、 拘置中の奈良少年刑務所の所長に控訴取り下げの申立書を提出し、受理された。遺族への謝罪や真摯(しんし) な反省の言葉がないまま、発生から1年11カ月で求刑通り死刑判決が確定する。
弁護側は、死刑判決を受けた先月26日、「判決は事件の本質に迫っていない」などとして即日控訴した。 小林被告も判決が奈良地検の主張に重きを置き、自分の主張が反映されていなかったことに不満を漏らし、 控訴に同意した。
しかし、弁護人が10日午前、小林被告と接見したところ、 同被告から取り下げの意向を伝えられたという。弁護人は説得したが、小林被告は「世の中は変わらない」などと述べ、 決意を翻せなかったという。
弁護人は「考えに考えた上でのようだ。小林被告は聞く耳を持たなかった」と話した。
奈良地裁には同日午後、奈良少年刑務所から小林被告の控訴取り下げを受理したとの連絡が入った。 「都合により控訴を取り下げる」との本人直筆の文面で、大阪高裁あてだったという。
小林被告は公判段階から一貫して「早く死刑にしてほしい」と供述していた。
小林被告が控訴を取り下げたことで、弁護側は再び控訴はできない。控訴期限の10日、 検察側が控訴しない限り、翌11日午前0時をもって死刑判決が確定することになる。