東日本大震災で起きた「大気の波」が、宇宙空間への入口である上空300キロにまで達していたことがわかったそうです。
地面を伝わる揺れや津波が2次元的なひろがりとすれば、この「大気の波」は3次元的広がりである、というところでしょうか。
はるか上空300キロというのは、国際宇宙ステーションの高度ぐらいまで達した、ということになります。
自然の持つ力の大きさを改めて実感します。
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大震災の衝撃波、宇宙の入り口に届いた 京大など観測
東日本大震災が起こした大気の波が高度約300キロ付近にまで到達していたことが、独立行政法人・情報通信研究機構(東京都)と京都大、名古屋大が共同で実施している観測でわかった。神戸大で3日から始まる地球電磁気・地球惑星圏学会で発表される。
同機構の津川卓也・主任研究員によると、東日本大震災の振動は、震源付近で地面の揺れや津波だけでなく大気の波も起こし、約7分後には宇宙の入り口である高度約300キロ付近の電離圏に到達。到達地点の「電離圏震央」を中心として電離ガス(プラズマ)の波が同心円状に広がる様子が約3時間にわたって観測されたという。
国土地理院が国内に1200カ所持つ全地球測位システム(GPS)の受信地点を活用して観測。2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震などでも同様の現象が観測されたが、全体を詳細に観測できたのは今回が初めてという。