『それはいつ生れたのか誰も知らない。暗い音のない世界で一つの細胞が分かれて増えてゆき、三つの生き物が生まれた。彼らはもちろん人間ではない。また、動物でもない。だが、その醜い身体の中には正義の血が隠されているのだ。その生き物、それは人間になれなかった妖怪人間である。』
土曜の夜、何となくテレビをつけていたら、実写版妖怪人間ベムの第2話がはじまったので、そのまま見ていました。
オリジナルとなるアニメは、子供の頃、再放送で何度となく見ました。暗いトーンの絵でおどろおどろしい作品でした。
しかし、ベム・ベラ・ベロ、というキャラクターの個性の強さと、何が正しいのか?ということを子供心に問いかけるようなストーリーが、不思議と印象に残っている作品です。
さて、実写版の方はといえば、まずはウチの子供たちはすぐに食いついて、終りまでジッと観ていました。主人公たちの見た目と、あのオリジナルを彷彿とさせるオープニングはやはりインパクトがあったようです。
これは何じゃ?と思っている子供らに、「これはオトウサンが子供の頃にしていたアニメをドラマにしたもんや」とかちょっと解説をしたりしましたが、その辺にはあまり興味が湧かなかったよう。
まあ、子供らにとっては新しいモンだし、仕方ないか、と思いながら一緒に観ていました。
オリジナルと比べると、舞台が日本なのは仕方がありませんが、あお「早く人間になりたい!」がとりあえずの目標のようで、ストーリーも人間について考えさせるものでそう悪くなく、結構楽しめました。
特に、ベラとベロの人間体はうまくハマったキャストですね。これで手の指が3本だと凄かったのですが、そこまではしなかった(できなかった?)ようです。
妖怪人間になった時の姿は、まあ現代的な姿と言いましょうか、アニメよりもリアリティがありますね。もう少し優しい感じでも良かったかも知れません。
人間の涙に触れると、触れた部分が一瞬人間っぽくなる、というのは実写版独自の設定ですね。人間になれる可能性が提示されているわけですが、最後はハッピーエンドになるのかどうか、ちょっと気になります。
独自設定というと、人間の悪意を増長させるような謎の男が出てきます。この謎の男の方が、体型と言い服装と言い、アニメ版のベムそのもの。何かの伏線ですかね・・・・