ヨーロッパの食生活の変化や中国などの食糧需要増加で、世界的に食料が高値になり、 食料輸入大国である日本でも輸入食料の値上りが続いている、という記事。東大大学院の助教授によると 「今後も高値が続きそうだ」ということです。
食料が値上りするのは確かに困るのですが、食料を輸入に頼っている、という実態に対して、
もっと危機感を持たないといけないのでは?
むかしむかし、私が学校の社会の時間に、日本の食料自給率について習った時は、確か70%ぐらいだったと思うのですが、
現在は40%ぐらいになっているそうです。自給しているものの方が少ない状態。
いろいろなものを輸入に頼っている日本は、金の切れ目が縁の切れ目、原油の切れ目、資源の切れ目、食料の切れ目、 とダメになるものばかりですが、せめて食料ぐらいは切れる度合が少なくなるように、対策を打って努力すべきでしょう。
ネットのウソ発見器を開発するぐらいなら、自前の食料増産対策をする方がマシな税金の使い方ですね。
asahi.com
欧州バイヤーに「買い負け」値上げも 輸入食料が高値
2006年08月30日07時53分
高止まりする石油製品価格の影響だけでなく、欧州や、 中国をはじめとする途上国での食生活の変化を背景に、食品価格の構造的な上昇が続いている。 ジャパンマネーで世界中から食料を買い集める「食料輸入大国ニッポン」の手法が、通用しない例も出ているという。
7月、東京都中央卸売市場の冷凍マグロの平均卸売価格は1キロ1130円で、 5年4カ月ぶりの高値を記録した。
原油高による漁船の燃料費アップに加え、 日本の輸入マグロの3割近くを供給してきた台湾が乱獲を見直し、漁獲量の規制を始めた。さらに無視できないのは、 台湾から日本以外への輸出が増え相場の押し上げにつながっている点だ。サケやマダイ、 イワシなども2〜3割値上がりしている。
食の安全性への関心の高まりや低カロリー志向から、 中国や欧州で肉類より魚介類を選ぶ消費者が増えているためという。流通関係者は 「欧州などのバイヤーが日本より高値で買い付け、われわれが『買い負け』する例も出ている」と話す。
プロセスチーズの原料などになる輸入チーズ価格も「半年で10%ずつ上昇している」(明治乳業)。 チーズバーガーが人気を集めるなど中国でチーズの消費が増え、乳製品の需給が世界的に引き締まっているためだ。 輸入チーズの値上がりで森永乳業は昨夏、一部商品の希望小売価格を5%強引き上げた。追随して雪印乳業、明治乳業、 小岩井乳業などの大手各社も10%前後値上げした。国内メーカーがさらに追加値上げを余儀なくされる、 との予測も広がる。
東大大学院の中嶋康博助教授は「途上国の所得水準が上がって肉や水産物の消費が増える一方で、 世界的な水資源不足がエサとなる穀物の増産の足を引っ張っている」とも指摘。 「食料需給の引き締まりと高値状態は今後も続きそうだ」と話す。