福岡の海の中道大橋で、追突された乗用車が海に転落し、子供3名が死亡した事故。歩道部の高欄を突破して、 海へ転落したそうです。
現在の基準では、歩行者・自転車用防護柵に対して、車両の衝突に耐える性能は要求されていないのですが、 この事故を契機として、防護柵の設置基準の一部見直しが図られることになるかもしれません。
例えば、歩道部の防護柵でも、車両が橋梁から逸脱しない程度の性能が必要、といった感じでしょうか。その場合、
防護柵本体もそうですが、その基礎となる床版や地覆についても、同様な性能が必要となります。
新設する場合は、性能を満たすように設計すれば良いですが、既設のものへの対処法が問題になるでしょうね。
毎日インタラクティブ
福岡追突転落:ガードレールは歩行者・
自転車用だった
福岡市東区の「海の中道大橋」で25日夜、同市博多区千代1、会社員、大上哲央(おおがみあきお) さん(33)一家5人が乗ったRV(レジャー用多目的車)が追突されて海中に転落し幼児3人が死亡した事故で、 RVが歩道を乗り越えて突き破ったガードレール(防護柵(さく))は歩行者自転車用で、 車の衝撃に耐えられなかったことが分かった。歩道のない反対側車線は車用が設置されており、 追突被害と二重の不運が重なった。
事故が起きた橋は、博多湾に埋め立てられた人工島と、海浜公園などがある奈多・雁の巣地区を結ぶ。
福岡・東署の調べなどで、車道は幅3.2メートル、片側1車線。 車道の東側に幅4メートルの歩道があり、その外側に転落防止用の鉄製防護柵(高さ1メートル)が取り付けられ、 歩道は車道より20センチ高い。RVは乗用車に追突された衝撃で段差を越え、 防護柵を突き破って約15メートル下の海中に転落した。
大橋を管理する福岡市港湾局によると、RVが転落した側の防護柵は歩行者自転車用。 正面からは250キロ、上下が100キロ(いずれも1メートルあたり)荷重に耐えられる設計だが、 あくまでも歩行者や自転車の転落防止が目的。 重さ1トン以上の車がスピードが付いた状態で衝突すればたやすく壊れるという。港湾局は「想定外の力が加わった」 と言う。
この防護柵が歩行者自転車用だった理由について、港湾局は「国の『防護柵の設置基準』 に準拠した設計を採用しているからだ」と説明する。海の中道大橋は国庫補助事業で造られ、 国の基準に基づいて設計や仕様が決められた。
基準によると、橋りょうや高架区間は大抵見通しがよく、 車が進行方向を誤る事態が起きないことを前提にしている。特に歩道がある場合は(1) 歩道と車道を分ける縁石が車両の乗り越しを抑制する(2) 縁石を乗り越えても歩道の幅員の中で正常な進行方向に回復すると考えられる−−としている。そのうえで 「通常歩道がある場合は橋りょう、高架からの車両の転落を考慮する必要はない」と結論付けている。
港湾局は「(市内には)他にも同じような防護柵が付いた橋があると思う。 事故を受けてどう対処するかといわれても、すぐには結論が出ない」と戸惑いも見せた。【安達一成】
毎日新聞 2006年8月28日 10時34分



