上海の地下鉄で衝突事故が発生し、270名が負傷したとのこと。不幸中の幸いにも死者は出なかったようです。
今年7月に起きた高速鉄道の衝突事故が記憶に新しいところですが、今度は地下鉄で発生。事故原因も高速鉄道の場合と同様に信号システムの故障のようです。
急速な発展の中で、「安全性」がちょっと忘れられているような印象を受けます。
当局が事故原因を調査するとのことですが・・・・原因がよくわからない重大事故発生から4時間半後にはその路線の運転再開、という展開は日本の感覚からすると信じられない感じがします。
今回は事故車両はどう処理したのだろうと気になります。
急速に取りそろえたハードウェア的技術は先進のものなのかも知れませんが、管理運営面はまだまだ経験が足りない、というところでしょうか。
少し立ち止って、安全な運行について検討すべきでしょう。でないと、鉄道がますます「恐怖の乗物」になってしまいます。
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上海で地下鉄追突、270人けが 信号システム故障
27日午後2時50分ごろ、上海市中心部の地下鉄10号線・老西門駅付近で列車の追突事故が起き、271人が負傷して病院に運ばれた。中国メディアの報道などによると、7月に起きた高速鉄道の脱線事故と同様に信号システムの故障が発端。システムの納入業者も同じという。
上海地下鉄の関係者らによると、駅周辺で故障が起きて手動の信号で運行を続けていた。事故車は速度を落として運行していたとされるが、前方に別の車両がいるのに止まれなかった。上海市当局は事故原因を調査すると表明した。ただ、10号線は事故から約4時間20分後に運転を再開した。
事故に遭った女性乗客は朝日新聞の取材に「後ろから追突されたような強い衝撃があり、多くの乗客がひっくり返った」と話した。出血して倒れている人もおり、負傷者は5カ所の病院に運ばれた。
40人が死亡した浙江省温州の高速鉄道事故でも、信号機故障が原因だった。また、上海の地下鉄では、2年前にも1号線で信号システムの故障による車両の接触事故が起きている。