ネットバンキング機能付の口座を振込め詐欺団に売り、ネットで口座を監視し、入金されたらすかさず横取り。 手口としては「抜き」というらしいですが、いろいろと考えるものですねえ。「抜き」を摘発するのは全国で初めてらしいです。
記事を読んでいると、悪人同士のだましあい、という感じで、被害の関係がよくわかりませんが、「抜き」 によってだましとった金は、いったんは振込め詐欺団に返却される、ということなんでしょうか。でも、 そうなったら振込め詐欺団も摘発されるのでしょうね。
振込め詐欺の被害にあった、岐阜県の女性にお金が戻るかどうかが気になるところ。
毎日インタラクティブ
ネット悪用:
振り込め詐欺団から横取り 神奈川の5人逮捕
岐阜県警捜査2課と岐阜中署は21日、神奈川県厚木市妻田西、暴力団組員、今井順一被告(31) =別の詐欺罪で起訴=ら男5人を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。
5人は、不正取得したインターネットバンキング機能付き銀行口座を振り込め詐欺グループに売却、 詐欺グループがだまし取った金を横取りしていた。こうした手口は「抜き」と呼ばれ、同様の犯行が増えているというが、 同課は「摘発は全国で初めてではないか」としている。
逮捕されたのは他に、横浜市青葉区、無職少年(18)=同▽同県厚木市上依知、無職、吉田敬史(21) =同▽同市戸田、派遣作業員、網干勝利(36)=同=の3被告と、同県伊勢原市沼目、経営コンサルタント、 沢木啓次容疑者(40)。
調べでは、5人はインターネット上で振り込み操作ができる金融機関のネットバンキングシステムを悪用。 4月3日午後、厚木市内のインターネットカフェで、 振り込め詐欺グループに売却した銀行口座の同システムにアクセスし、 この口座から吉田容疑者名義の普通預金口座に299万円を振り込ませる虚偽の情報を銀行のコンピューターに与え、 金をだまし取った疑い。いずれも容疑を認めており、余罪があるとみて調べている。
今井容疑者らは知人の男に依頼して5、6個の口座を不正に作らせ、うち1、 2個にネットバンキング機能を付けて振り込め詐欺グループに売却。その後はネット上で監視を続けていた。 グループが4月3日、岐阜県多治見市の女性(60)に「女性を妊娠させたから400万円が必要」と息子を装って電話し、 女性が指定口座に金を振り込むのを確認した直後、横取りしたという。【稲垣衆史】
毎日新聞 2006年8月22日 1時47分