和歌山県の小学校で、2年生の1クラスの通知表が、他のクラスに比べて評価が厳しいと保護者に指摘を受け、 成績をつけ直して再度配っていたそうです。しかし、一部の保護者は受取りを拒否しているとのこと。
通知表の評価方式の具体的内容を知りませんが、評価をやり直したところ〜、
とあるので採点者によってバラツキが大きいものなんでしょうか。
ただ、他のクラス(といっても1クラス)と「よくできた」の平均個数がほぼ近い、ということで再評価が妥当、
というのも何か納得がいかないですね。評価が厳しいのではなくて、他のクラスが甘いのかもしれない。
絶対評価というのは、他者との上下関係ではなく、あるレベルに達しているかどうか、 という点を評価するものだと思っています。そうであれば、極端な話ではクラス全員が「がんばろう」 評価になることもあるように思いますが、そうでは無いのでしょうか。まあ、全員が「がんばろう」 なら担任の手腕に問題があるということになるのでしょう f(^^;
保護者側の指摘が、どのようなニュアンスだったのかわかりませんが(強硬な抗議のようなものだったのか、
それともやんわりとした指摘なのか)、学校側が付け替えた通知表を配り直す、というのはちょっと敏感すぎる反応だった、
という印象です。
また、小学2年生の成績に関して、学校側の評価方法に疑問をぶつける、というのもどうかと思います。
あまり親と学校の信頼関係を感じる出来事ではないですよね。
学校側はせいぜい、2学期からは評価基準を確認し、明確にする、という方針で、
1学期の再評価までする必要は無かったのでは?。
学校や教師に対する子供の信頼が(全てではないにしろ)崩れてしまうのではないかと思いますし、「よくできた」
の数よりもまずは信頼関係を保つ方が重要ではないでしょうか。
毎日インタラクティブ
通知表:「別のクラスより厳しすぎ」
親指摘で書き直し
和歌山県紀の川市立名手小学校(北田勝博校長)が、2年生1クラス(23人) の1学期の通知表について保護者から「別のクラスに比べ評価が厳しすぎる」と指摘され、 成績をつけ直して再配布していたことが分かった。しかし、一部の保護者は「今さら変更するのはおかしい」 と受け取りを拒否する事態になっている。
同校によると、通知表は、児童一人一人の到達度などを評価する「絶対評価」方式で、 担任が計6教科30項目を「よくできた」「できた」「がんばろう」の3段階でつける。 保護者の指摘で学校が調査したところ、2年生の2クラスのうち、一つのクラスは「よくできた」が1人平均3. 6個だったが、別のクラスは8.1個だった。同校は「差が大きすぎる」と判断し、評価をやり直したところ、同7. 9個になった。
北田校長は「児童の意欲を伸ばすため、できた部分を最大限評価するという評価基準を(担任教諭に) 徹底せず、確認もしなかった」と説明。評価をやり直したことについて「将来にわたって子どものためになると考えた」 と話している。
先月28日、保護会で経緯を説明し、今月3日から、担任が個別に訪問して通知表を再配布しているが、 「子どもが不信感を抱く」などと、受け取らない保護者が約10人いるという。
通知表は、学習の到達具合や校内の様子を子どもや保護者に伝え、今後の学習意欲を増す目的で、 学校の裁量で評価を決める。県教委は「通知表の趣旨をふまえ、保護者と学校間の信頼関係が損なわれないよう指導する」 としている。【最上聡】
毎日新聞 2006年8月9日 0時36分