1969年に放送が始まったテレビの「水戸黄門」ですが、年内いっぱいでシリーズ終了となるそうです。
1969年は「サザエさん」の放送が始まった年でもあり、こちらは国民的番組として健在ですが、 黄門様には旅の終わりがやってきました。
「この紋所が目に入らぬか!」と42年ほど続いた偉大なるマンネリ・国民的時代劇もついに終わり、 民放のレギュラー番組としては時代劇が無くなるとのことですが、 これも時代劇が今の時代では一般的な人気が無くなって来た証左なのでしょう。
今時は戦隊シリーズや仮面ライダーで江戸時代にタイムスリップする話がよく出てきます。東映なので、 自社の設備を有効活用、ということでしょうが、長い目で見れば時代劇を楽しむ年齢層を構築していっている、 ということになるのかもしれません。
レギュラーではなくとも、単発スペシャル番組としては、やはり時代劇は定番なので、無くなることはないでしょう。 水戸黄門も、単発番組としては復活することがありそうです。
しかし、単純な勧善懲悪だけでなく、現代風な新しい感覚を取り込んでいくことが必要になるでしょうね。
asahi.com
時代劇「水戸黄門」放送終了へ 視聴率の低迷響く
2011年7月15日10時27分
40年以上親しまれてきたTBS系の時代劇「水戸黄門」が、現在放送中の第43部をもって終了することになった。 視聴率の低迷などが背景にあるとみられる。
今作は4日に放送が始まり、初回の視聴率は10.0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。11日の第2話も9.6% にとどまっていた。水戸黄門は1969(昭和44)年8月に放送がスタート。シリーズの平均視聴率では、第10部 (1979〜80年)が最高の37.8%を記録したが、昨年始まった前作は10.1%だった。主人公の黄門役は、 現在の里見浩太朗さんで5代目になる。
2011年7月16日5時35分
TBS系の「水戸黄門」が現在放送中の第43部で終了するのに伴い、 地上波の民放からレギュラー番組としての時代劇が姿を消すことになる。主演の里見浩太朗さんは15日、記者会見で「突然、 後ろからズバッと斬られたような思いです」と無念さをにじませた。
12月に最終回を迎える。里見さんは前日に終了を知らされたといい、「時代劇を目指して役者になった私としては、 言葉になりません」。
TBSの難波一弘編成制作局長は「少しずつお客さんが減ってきているのは感じているが、 視聴率が番組終了の原因ではない。余力を残した状態で国民的番組を終わらせたかった」と説明した。 水戸黄門が単発番組などで復活するかどうかは未定だという。
正直なところ、「八丁堀の七人」、新しいテレ朝系の「銭形平次」「子連れ狼」などの、新しい時代劇の中で、このTBS系の時代劇は、明らかに時代遅れだったことは否めません。ようやく終わるのか・・・という印象です。石坂浩二で、一度水戸黄門は死にました。それが現実にだっただけのような気がします。
「時代遅れ」と言われるように、あまりにも定番になりすぎて変わることが難しかったのかもしれません。
それでも続けていれば再評価されて人気再上昇となったかもしれませんが、そこまで耐えられない、という判断でしょうか。
今回の『水戸黄門』終了は、最近の視聴率低迷だけでなく、スポンサーであるパナソニックの意向や来年に控えたグループ会社の再編、テレビ局の地デジ完全移行による番組再編など、たくさんの事情を抱えてのものだったのではないでしょうか。とはいえ、今回、地上波から時代劇がなくなることは、本当に残念だと思います。
言われるように、視聴率以外にもいろいろな理由があったのかもしれません。
レギュラーとしては無くなりますが、単発でも時代劇が製作されていれば、やがてまた世間の嗜好が変わってきて、(水戸黄門に限らず)時代劇がレギュラー番組として地上波に復活するのではないでしょうか。