日経社員がインサイダー取引で逮捕されました。事前に情報を知り得る、という立場を利用したことで、 日経の信用はがた落ちになりました。
容疑者は、総額2億4千万を使ったとされていますが、 株取引では1個人でそんなお金を集められるものなのでしょうか?掲載予定は比較的簡単に知り得たことと、 金額の大きさから見ると、まだ同じ穴のムジナがいるのではないか、と疑ってしまいますね。
容疑者曰く、株取引が趣味、ゲーム感覚でどんどん繰返した、ということです。以前に、日本国は「投資立国」
を目指す、とか目指すべき、と言った記事を見た記憶がありますが、投資立国には、ホリエモンや村上世彰はもとより、
こういうことができる人材が必要なんでしょうね。
:-P
asahi.com
日経社員を逮捕 インサイダー取引容疑で
2006年07月25日19時33分
日本経済新聞東京本社広告局の男性社員によるインサイダー取引事件で、東京地検特捜部は25日午後、 社員の笹原一真容疑者(31)=東京都大田区、25日付で懲戒解雇=を証券取引法違反(インサイダー取引) 容疑で逮捕した。不正な株の買い付けには総額約2億4000万円が使われ、 売却益は5銘柄で計約3000万円に上るという。証券取引等監視委員会が同日午前、 笹原容疑者を同法違反容疑で東京地検に告発していた。
特捜部や監視委の調べでは、笹原容疑者は金融広告部に所属していた05年12月〜06年1月、 値上がりが見込める株式分割に関する企業の「法定公告」の掲載予定一覧表を閲覧。 職務上知った未公表情報が公表される前に東証1部上場銘柄を含む5銘柄の株を、 手持ち資金以上の取引ができる信用取引を利用するなどして買い付け、値上がり後に売り抜けた疑い。 個人のインサイダー取引事件で、不正売買された銘柄数は過去最多という。
一連の取引ではインターネット取引専門の証券会社など数社に自分や親族名義の口座を開設。 売却益は計約3000万円に上り、ほとんど各口座に残されていたとみられる。 特捜部によると、 笹原容疑者が不正に取引していた銘柄と買い付け金額は、西松屋チェーン(約4500万円)▽イムラ封筒 (約1200万円)▽ハローズ(約3600万円)▽クラビット(約1億800万円)▽CRCソリューションズ (約4000万円)。
笹原容疑者は、特捜部の調べに、一連のインサイダー取引を認めているという。
関係者によると、笹原容疑者は、 広告局の共用パソコンで株式分割に関する公告の掲載予定一覧表を盗み見ていた。 株式分割は公表されると値上がりを見込んだ投資家の買い注文が集中し株価が上がりやすい。笹原容疑者は、公告を見ては、 掲載の21〜2日前に株を購入していたという。
2006年07月26日03時01分
日本経済新聞社員によるインサイダー取引事件で、 証券取引法違反容疑で25日逮捕された同社広告局の笹原一真容疑者(31)は、 職場のパソコンを使って不正な株の売買を繰り返していた。社内の共用パソコンを閲覧し、その場で、 値上がりが見込める株を買い付けていたこともあった。仕事のために覚えたはずの株取引はいつしか、多い日には、 100回以上の売買を繰り返すまでになっていた。
日経新聞社によると、笹原容疑者は99年4月入社。03年3月に広告局金融広告部に異動になり、 その約1年後から株取引を始めた。社内調査に「証券業界の担当となり、株取引に詳しくなる必要があると考えた」 ときっかけを語っている。
関係者によると、笹原容疑者は逮捕容疑となった取引を含む多くの株売買を、 勤務時間内に広告局の職場で、会社から貸与されたパソコンを使って行っていた。このうち、 逮捕容疑に含まれる2銘柄については、広告局内に置かれた共用パソコンで法定公告の掲載予定を盗み見た直後に、 職場のパソコンで株を買い付けていたという。
株売買はすべてインターネットでの取引で、ネット取引専門の証券会社など15社に口座を持っていた。 特捜部と証取委は、不正発覚を防ぐために、口座を分散させていたと見ている模様だ。実際、社内調査でも、 同僚を含めてだれも不正取引に気づいていなかったという。
一方、広告局の同僚らと株式市場の動向など一般論の議論をすることもあり、 笹原容疑者が株の知識を自慢することもあったという。
「趣味が株取引」「ゲーム感覚的なところがあり、どんどん繰り返した」 と言っていた笹原容疑者は結局逮捕され、「読者と株式市場に対する二重の意味での極めて悪質な背信行為」 (杉田亮毅社長)と懲戒解雇になった。社内調査にこう語っていたという。
「会社、家族、市場に参加する方々に多大な迷惑をおかけし申し訳ありません。 自分の未熟さを反省しています」