福島第一原発で、がれきの撤去や放射線量の測定などで、遠隔操作のロボットや重機の投入が進んでいるそうです。
少し前の別の記事で読んだ記憶がありますが、以前に、現在起きているような事態に対応できる、国産のロボットを開発する計画があったらしいですが、何らかの事情により頓挫したとか。
あるいは、別の用途で開発された日本製の遠隔操作ロボットは実績が乏しいので、今回の事故で早期の投入が見送られたとか・・・
遠隔操作よりは、人の手でやるのが確実性が高いのでしょうが、人間が近づくことさえ難しい環境では、やはりもっと早くロボットを投入する判断をするべきだったでしょうね。
どうしても対応が後手に、後手になっている感が否めません。どうしても人の手でないと・・・というところまでは行っていないようなのでまだマシでしょうが。
くそ
asahi.com
がれき撤去・薬剤散布… 福島原発で遠隔ロボ続々
2011年4月30日17時31分
東日本大震災で被災した東京電力の福島第一原子力発電所で、遠隔操作ロボットが活躍を始めている。放射線量が多い原子炉建屋周辺でがれきを撤去したり、放射性物質の飛散防止剤を散布したり。コンクリートポンプ車による使用済み燃料プールへの放水も、5月中旬には無人化する。敷地内の放射線量を無人で計測できるロボットも、近く導入する方針だ。
原子炉の海側の敷地に4月26日、ベルトで駆動する緑色のクローラーダンプ車が投入された。通称「かたつむり」。放射性物質を含んだほこりが舞うのを防ぐ薬剤を、敷地表面に散布する切り札だ。ダンプは、離れた場所に止めた操作車で動かす。
投入した日だけで5千平方メートルにまいた。29日にも7千平方メートルに散布。人の手でまく急斜面などと合わせ、梅雨前までに50万平方メートルで散布を終える方針だ。
原子炉建屋の近くには放射線量が高いコンクリート片や金属片がある。この撤去は無人の油圧ショベルやブルドーザーが担う。やはり無人のダンプカーに積み、敷地内の保管場所まで運ぶ。これまでに4立方メートルのコンテナ67個分を撤去した。
遠隔操作の重機は実績がある。1991年に火砕流で多くの犠牲者を出した雲仙・普賢岳や、今年1月に噴火した新燃岳の工事にも投入された。
使用済み燃料プールへの放水に使われているコンクリートポンプ車の無人化も進む。プールへの放水は1回に最大11時間かかる。新たに50〜70メートル級のアームを持つ3台を、無線と光ケーブルで室内から操作できるように改造中。5月中旬から1、4号機で使う予定だ。
こうした敷地内の作業にとって重要なのが、放射能汚染の度合いを示す地図だ。この地図を無人で作るロボットシステム「チームニッポン」が5月上旬に立ち上がる。
米エネルギー省(DOE)から全地球測位システム(GPS)付き小型ロボット「タロン」が提供され、米国製のガンマ線を測るカメラを取り付けた。このロボットの操作用の車は日本原子力研究開発機構が開発。これで、無人で汚染地図ができる見込みだ。
事故対策統合本部事務局長の細野豪志首相補佐官は「厳しい放射線の中で作業員の被曝(ひばく)を減らすため、無人化が極めて重要だ」と話している。(東山正宜、杉本崇)